はじめに

 人が住みたがる、あるいは行きたがる「素敵なまち」があります。例えば神戸であり、あるいは横浜であり、軽井沢であります。

 しかし、「素敵なまち」は、そこにもともと「素敵なまち」があって、人が住み始めたものではありません。「素敵なまち」は、いずれも以前は、例えば雑木林であり、荒地でありました。そこに家が建ち、公園や道路など様々な施設が出来ました。これら自然と文化が、周囲との係わりの中で、調和がとれ、心の和む生活しやすい「素敵なまち」になるのだと思います。

 どんなまちにも、そこには人が住み、累々と積み重ねられた伝統があります。決して消えることのない歴史があり、貴重な風土があります。

 メーテルリンクの妖精劇「青い鳥」はチルチルとミチルが幸福を象徴する青い鳥を探してさまざまな国を遍歴したが見つからず、落胆して帰ってきたら、自分の家の部屋にいたという物語です。探していたものは身近にあるのだと言っています。

 蒲郡に住む私たちは、この身近な蒲郡をどれだけ知っているでしょうか。今一度、見つめ直し、我が蒲郡を振り返ってみませんか。そして、あらためて我が蒲郡に愛情と誇りを持って接してみませんか。必ず蒲郡は応えてくれると思います。

 私たち市民一人一人が連なるキラ星のごとく、「まち」を語り合えることを願い、今回小冊子としてまとめ上げました。


        1995年度 社団法人 蒲郡青年会議所
                            企画渉外委員会



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