TVR(070210)

 4年半前(H14)、「豊川ビジョンリサーチ(TVR) 地域づくり人材開発講座」に参加しました。蒲郡からは、私以外に1人いました。その方は蒲郡に対する熱い思いをお持ちで、今でも意見交換しています。

 さて、蒲郡に住んでいる私は、蒲郡を保守的な町だと思います。講座に参加していた豊川の人に聞くと、豊川も保守的な町だと言いました。この講座に参加しようと思う人は基本的に現状に満足せず革新的な考えの持ち主が多いことから当然のことかも知れません。

 そうであっても、やっぱり蒲郡は豊川より数段に保守的な町だと思います。蒲郡には「TVR(昭和45年設立)]のような組織は成立しません。設立趣旨はそう書いてある組織もあるかもしれません。しかし、それを忠実に実践しようなんてことを言い出しても、蒲郡では相手にされない風潮があります。よって、こんな講座を開こうなんて考えは蒲郡市民にはないように思います。市町村合併では、豊川JC(穂の国JC)が先駆者の役目を果たしたと聞いています。NPOをはじめとする市民の協働の取組みは、蒲郡とレベルが違うと言っていいでしょう。

 なぜ、蒲郡は変わろうとしないのか。豊川の人から聞いた話ですが、「蒲郡には立派な家が多い。総じて蒲郡市民は、昔栄えたときの蓄えがあって不満を感じないため変える必要がないのではないか」と言っていました。これじゃダメだと気付くのに後何年かかるのでしょうか。


参照:TVR


                     
豊川ビジョンリサーチ(TVR)設立趣旨

戦後、全くの廃墟と化した我が国土は、それから20余年を経た今日、もはや世界の一流工業国としての地歩を固め更には“21世紀は日本の世紀”とまでいわせるほどのバイタリティを持つ国として急激な発展を続けてまいりました。

 しかしながら、この躍進過程において、かつてどこの国も経験しなかった激しいテンポで国中のエネルギーを燃焼させ、その強大な推進力をもって全力回転してきたために多くの歪を残し、一部には社会不安を引き起こしている現状でもあります。

 我々の郷土である豊川地方においても東三河工業整備特別地域の内陸部における中核として東名高速道インター開通或いは三河港開発事業等に関連して、既に数多くの大資本の進出をみており、更に今後の飛躍的な工業化への指向は必然で、国、県、或いは市の当地方に対する諸計画はこの機運を一層確かなものとしております。過去20数年間における当地域の足跡は、たしかに発展の過程ではありましたが、今日を境として将来の10年或いは、20年後のそれは恐らく想像以上に激変するであろうし、又、経済規模の拡大とともに起こる都市化現象はその内部矛盾を含みながら、膨張していくことは必須でありましょう。

 このようなすう勢のなかに我々がやがては考えねばならぬ問題をできるだけ早い時期に予測し、研究を重ね、こうした変化に対応しかつ順応できる体質の強化をはからねばならぬと真剣に考えるものであります。勿論、問題点は余りにも多様であり、余りにも巨大です。だからといって放置しておいてよいものでしょうか。

 ここに志を同じくするものが1人でも多く「我々の郷土をより幸せに、より住みよい調和のとれた拡大発展をする地域」にするために、その英知を集めいささかでも郷土のためになることを願って、この豊川ビジョンリサーチを設立するものであります。

昭和45年1月23日



                     
豊川ビジョンリサーチ 地域づくり人材開発講座 

TVR政経塾
開講のご案内
豊川ビジョンリサーチ
会長 鈴木一進

■主旨

地域の自立と自己責任が求められる地方分権時代を迎え、今後の地域づくりには、その担い手たる人材の開発と育成が急務といえます。特に、豊川宝飯地域では、昨年11月に住民発議による合併協議会が設立され、地域の将来の具体的な検討を行う、大変重要な時期を迎えています。

しかしながら、現代の高度化成熟化した社会の中で、実際に地域づくりを進めていこうとするには、広範な知識と実践するノウハウの習得が必要であり、さらには、
幅広い人的ネットワークの形成も重要であります。ところが現在そのような学びの機会はきわめて少なく、あっても東京方面の開催等で、個人の負担が多大になってしまっているのが実情です。今、この地に、それぞれの分野にて、問題意識を持ちながら、学ぶ機会を求めている方々が多くいるのではないでしょうか。

そこで、
地域独自の人材開発講座を開催し、議会議員、行政職員、企業人、NPO活動者といった、様々な立場で地域づくりに関わっている方々、また、今後、関わろうとする方々を対象に、大いに学んでいただく場を提供しようと本講座を計画いたしました。

講座名は「TVR政経塾」として、塾長に白鴎大学教授の福岡政行氏をお迎えし、多彩な講師陣による全8回の連続講座を予定しています。各講座は単に講演のみでなく、受講者のディスカッションやワークショップなどの参加型となるように考え、同時に、既存の枠を越えた、新たな志のネットワークづくりも期待しています。受講料についても、各講師並びに地域企業のご厚意により、受講生の負担を特別に抑えることが出来ました。

どうぞ、この機会に意識ある皆様方のご参加を頂きますようご案内申し上げます。そして、今後も、このような試みに対する、皆様のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。



事業概要
名称:TVR政経塾
期間:平成14年6月〜10月
講座数:全8講座予定
開講日:平成14年6月18日午後7時
主催:豊川ビジョンリサーチ

後援:豊川商工会議所、小坂井町商工会、音羽町商工会、御津町商工会、一宮町商工会、中日新聞社、東愛知新聞社、東海日々新聞社、中部経済新聞社

協力:福岡政行事務所、社団法人穂の国青年会議所、



受講対象者
地方議会議員(候補予定者も含む)
行政職員や関係諸団体職員
企業経営者など、企業人として地域に関わる方。
NPO活動者等市民活動者
その他、主旨に賛同し学ぶ意欲のある方。

定員並びに受講料
定員40名
受講料 30,000円<一名全講座分>
定員を越える場合、主催者が選考させていただくことがあります。

■講座特徴
地域づくりに重要な多岐に渡る分野の専門家、実践者による多彩な講師陣
講義と参加型演習を基本に講座構成。
全講座修了者に修了証を発行。
受講者の中から希望者には特別海外研修も計画。

■開催場所
豊川商工会議所、他

■その他
受講料は、各講師の協力並びに地元企業の協賛で、個人の負担を抑えております。
講座の内容や受講生はマスコミ等に発表されます。
政治、政党色に偏らない、さわやかな地域貢献を目指しています。

■TVR政経塾 講座及び講師予定(テーマは変更されることがあります) 

※開講式・第一回講座 6月18日(火)午後7時〜9時

 福岡政行塾長(白鴎大学教授) 「時代の潮流をどう読む」

※第二回講座 7月 6日(土)午後3時〜5時

 森 貞述氏(高浜市長)  「地方分権時代の自治体経営」

※第三回講座 7月19日(金)午後7時〜9時

 武見敬三氏(参議院議員・東海大学教授) 「医療制度改革と今後の日本」

※第四回講座 8月 7日(水)午後7時〜9時

 村岡兼幸氏(まちづくり財団理事長) 「日本の市民社会の姿とNPO」

※第五回講座 8月31日(土)午後3時〜5時

 浅野 聡氏(三重大学助教授)  「都市景観とまちづくり」

※第六回講座 9月17日(火)午後7時〜9時

竹中ナミ氏(社会福祉法人プロップ・ステーション 理事長) 「障害者を納税者に」

※第七回講座 9月25日(水)午後7時〜9時

河野太郎氏(衆議院議員)「循環型社会と環境政策」又は、「地方分権政策の実態」

※第八回講座・閉講式  10月中旬予定

 福岡政行塾長(白鴎大学教授) 「志の開拓者達よ」・講座後、閉講式

主催

豊川ビジョンリサーチ 会長 鈴木一進

豊川市豊川町辺通4-4 豊川商工会議所内 0533-86-4101



                     
平成14年6月18日 第1回講座
講師名: 福岡政行
テーマ: 時代の潮流をどう読む
                         塾生: 市川 貞也

「そんなに気に入らないなら、蒲郡から出ていきゃいい。出ていけー。」
 私は市長から数回怒鳴られた。
平成14年3月28日蒲郡商工会議所青年部例会、講師:蒲郡市長金原久雄氏、テーマ『語るまいか!金原市長とともに合併問題を!!蒲郡の未来はこれでいいのか!?』出席者約20人において、私の質疑に対しての応答である。私は、

「市長は合併については、
 総務省が言っているだけで、蒲郡には関係ない。蒲郡には競艇収入等で、やっていける。自分の住処の中央本町という地名が他にもあるだろうからなくなってしまうからいやだ。とおっしゃった。

 本当にそうなのであろうか。なぜ合併は蒲郡は考える必要がないのかお尋ねしたい。なぜなら、少なくとも蒲郡は人口が減ってきており、主要産業であった繊維・ロープはかなり衰退している。まさに我が町は、発展しきった町・活気がない町・すたれた町になってしまったように思うからである。」
と質問したわけである。

 短時間の会であったので市長も言い尽くせなかったのかもしれない。いずれにしても市長の合併に対する立場は、傍観者である。積極性が一切ない。私はというと、合併推進派であるかといえば、そうでもない。

 隣の町で1市4町の合併話がよくニュースになっているけれども、我が故郷はどうなるのかな。合併が市の活性化に役に立つように思うのだが。そうはいってもこの不景気。自分のことを考えることで精一杯であるから、政治に携わっている人しっかり頼むぞん・・
程度。

 つまり関心があっても、この町をどうしたらよいのか判断するだけの知識を持とうとしないくせに一言言いたがるだけであった。この度、市長の痛烈な一言で落ちぶれていたときに新聞でTVR政経塾の募集をみて、すがる思いで参加したわけである。そもそも私は、会社経営をしながら、世のため人のためになることをしたいと思い続けてきた。これまで会社経営がうまくいってからと思っていたが、この不景気そんなの待っていたら、死んでもこない。TVR政経塾第1講座に参加して、明るい未来が開けたように思えた。これを機会に自分が何をしたいのか。また何が出来るのかを考えながら勉強していきたい。 福岡先生及びTVRに感謝!!



                     
平成14年7月6日 第2回講座
講師名: 森 貞述
テーマ: 地方分権時代の自治体経営
                         塾生: 市川 貞也

 「愛知県内にも、すばらしい考えをお持ちで実行されているの市長がおられるのか。良くないのは我が蒲郡だけか。」講演内容に感心するとともに、さびしくなった。グループディスカッションの際、私は、少し意地悪な質問をするよう発表者に依頼した。

 「講師は市長4期目ということですが、多選についてどう思われるのか聞いていただきたい。」
たとえ有能な方で市民からの信頼も厚く、無投票当選されてきたとしても多選すれば弊害が起こりやすくなる。長たる者は、自分に厳しく、常に辞めることを頭において情熱を持って行動しないと、自惚れたり、私利私欲に目がくらんだりして部下はついてこない。話し上手な人であればあの程度のことはおっしゃるのではないかと思ったからである。

 しかし、3期でやめるつもりであったこと、そして、今期でやめ後任を育成していると聞いて、この市長は本物、3期で辞めておれば超大物だと思った。 講演の中で、他市との差別化を図らなければ、小さな町は生きていけないとおっしゃっていたが、蒲郡もまさにそのとおりだと思う。でもそれを実現することは非常に難かしいことだ。市長の奮闘をお祈りします。

 グループディスカッションの発表の際、たまたま豊川市職員の方3人が発表された。それぞれすばらしい発表態度であった。到底私には出来そうにない。と同時に、このような人ばかりが職員であれば、行政改革なんて簡単に出来そうな気もする。でも実際は個人の能力はあっても役所のなかで発揮出来ないまたは発揮させない何かがあるのではないかと思う。職種柄蒲郡市役所に行く機会が多いが、多くの職員の目が死んでいる。よくも仕事をするふりをして、長時間机に向かっておれるなといつも感心する。彼ら豊川市職員の仕事振りをこの目で見てみたいものだと思った。


(注)残念ながら、5期目の当選をされました。



                     
平成14年7月19日 第3回講座
講師名: 武見 敬三
テーマ: 医療制度改革と今後の日本
                         塾生: 市川 貞也

 テーマを見る限り8講座の内一番難しい内容であり、TVR政経塾の主旨にあった講義を聴くことが出来るのか不安であった。クジに大当たりでもして、グループのまとめの発表なんかさせられたらどうしようもないから、今日は休もうかと思ったほどである。

 講義が終わってはじめて、国会における医療改革制度の成立に向けての過程を通してまちづくりに関する手法を話してくださったんだなと思った。それにしても正直非常に疲れた。

 自民党内の政策決定手法は、従来みんなで負担を分かち合う集団的価値観を重視した総務会によって決定されたボトムアップ方式であったが、省庁再編により内閣府が出来、当事者が負担を積極的に負うべきであるとする個人的価値観を重視したトップダウン方式が採用され、二つの間でせめぎあいが続いている。どちらが良いという問題ではなくバランスの問題であるとのことである。

 しかし、それにしても日本は個人的価値を発揮してはならないと思える環境が支配しているように思う。日本人は田中角栄のようなリーダー待望論があるにもかかわらず、作らせようとしない。足を引っ張る。また私の考えは社民党とは違うが、個性的な辻元議員にはがんばってほしいと思っていたが、秘書給与流用事件の為辞職することになった。それも社民党内関係者のリークであったと聞く。もし私も国会議員であったとして同世代の辻本議員と一緒に仕事をしていたとしたら、彼女の活躍を素直に支持したのであろうか。ライバルと思う限り、嫉妬し、陰で彼女の悪口を言っていたかもしれない。

 世の中出る杭は打たれる。それでも少なくともリーダーたる者は、身の回りを潔白にし、積極的に自己主張し、実践すべきである。つまり有言実行である。住民(選挙人)は、主張に賛同する人を選べばいいのであって、被選挙人も納得がいく。しかし被選挙人の当落は、その主張ではなく、家柄、二世議員、所属党等の別の次元で決まってしまうのが現実だと思う。そして、当選した国会議員の場合は党議拘束に縛られた党の投票マシンでしかなく、魅力も感じない。当の本人ももどかしく思っているのではないだろうか。従来の集団的価値観も大切であるが、個人的価値観がもっと容認されるような社会になるべきだと思う。



                     
平成14年8月7日 第4回講座
講師名: 村岡 兼幸 
テーマ: 日本の市民社会の姿とNPO
                         塾生: 市川 貞也

 講師の言うNPOと市がサポートするボランティア団体(例えば町内会)とどう違うのだろうか。講師が何を言いたいのか良くわからず、レポートも書けない状態が続いた。そこで豊川市と蒲郡市のNPOを調べてみた。豊川では「やらまい会」「佐奈川の会」「穂の国まちづくりネットワーク」の3団体、蒲郡では「市民クラブ」の1団体であった。豊川のホームページを覗いてみたが、なぜNPOなのか。NPOでなければいけないのか。残念ながら町内会的組織との違いが解らなかった。ひどいのは、我が故郷蒲郡のNPO。市民サポートセンターとして蒲郡市の委託をこの8月より受けて運営されているにもかかわらず、ホームページの初歩的ミスで、メニュー画面が出来ていない。こんなことであっても気にもしない今の蒲郡。豊川と蒲郡のレベルの差を改めて認識した。

 講師が米国のNPO絶賛の話を多用されたので、図書館に行き一冊の本を探し出した。『かつて安全な居住区だったところが、この国(米国)では簡単にスラム化してしまいます。つまり自分の家一軒を守っているだけではとてもだめで地域全体が我が家という考え方で、常に起こりうるリスクとたかかっていかなければならないのです。その町をより良い町として発展、維持していくにはみながそれ相応の努力をしなければならない。だから
彼らは自分の理想の実現を他人任せにはしていられないことを良く知っているのです。
  中略
彼らは税金のほかにさらに総額でGNPの10%を自主的に拠出して地域活動社会活動に使います。自分のお金を何のために使うかは自分で決めたいと思っているのです。』
《NPO 愛を力に変えるシステム 朝倉匠子》

 これは日本と大違いだ。日本では税金を払っているのにさらに何をしなきゃならないのかと思う市民もかなりいるのではないか。

 NPOにしても町内会にしても組織の形はどうであれ、関係する人々のボランティア精神が大切である。ボランティア精神を持っている人には活躍の場を与え、持ってない人には持っていただけるようになる場を与えることが町の活性化にとって必要なことであろう。



                     
平成14年8月31日 第5回講座
講師名: 浅野 聡 
テーマ: 都市景観とまちづくり
                         塾生: 市川 貞也

 先週蒲郡市役所において、新蒲郡駅のパースをみた。残念ながらインパクトなし。観光都市蒲郡の玄関口としては全く期待はずれであった。数年前、新蒲郡駅のデザイン募集があり、優秀賞が選出されていた。決定された蒲郡駅のパースをみると、優秀賞とは全然違っていた。市役所の担当課に問いただしたところ、市役所、JR東海、有識者との間で、優秀賞も含めて検討した結果決定されたとのことであった。この不景気の時代、蒲郡駅建設に大金を注ぎ込めないのだろう。しかし、蒲郡駅は観光都市蒲郡の顔である。この計画であれば、蒲郡に初めて電車から降り立った旅行者には、今までのようにスリーピングタウンと思われてしまうのではないか。
 以上のことは、浅野先生の講義を聴いたすぐ後の事であったので、悔しさが増した。形だけ市民参加のようにしながら実体は明らかに密室的にデザインが決定されてしまった。このような物こそ市民参加型、協働型で行うべきでなかったかと思う。ただ、市民参加型で行った場合のコーディネーター、ファシリテーター等の専門家の役割は非常に重要であり、養成も難しいことと思う。えてして専門家は、自分の意見、考えを押しつけてしまうのではないかと思うからである。まさに専門家の能力、人柄が重要になる。懇親会の席で浅野先生が、まちづくり事業においては市長の決断が大切であるとおっしゃられたことが印象に残った。市民参加型で案をまとめても市長のみに決定権があるようだ。市民参加型を取り入れる市長が、信頼する専門家に趣旨をよく説明し理解していただき、結果は必ず採用しなければならない。

そして、市民参加型という言葉が流行ってきたが、行政のする事に批判することだけしかしない市民も多いことも事実である。市民、行政、みんなが意識改革し、変わっていかなければ、未来はないと思う。



                     
平成14年9月17日 第6回講座
講師名: 竹中 ナミ 
テーマ: 障害者を納税者へ
                         塾生: 市川 貞也

 ナミねえの話を聞いて、障害者に対する偏見を懐き続けてきた自分を恥じた。誠に失礼な話であるが、顔を見て明らかに障害者であると思える人は、全て健常者たる知能を有しないと思っていたからである。筑紫哲也氏との対談のビデオのなかで、そのような方がコンピューターを操作しているのをみて驚いた。

 ナミねえの主張は、障害者は人に頼ることばかりせず、自分で出来ることは自分でやることにより生き甲斐を持たせ、そしてさらに進むであろう少子高齢化時代における高齢者にも出来る範囲で働いてもらう社会システムにしなければ日本が崩壊してしまうということのようだ。聞けば当たり前の事だと思う。

 それにしても、なぜこんなにナミねえの活動を大企業、著名人、官庁等が支援するのであろうか。もし塾長の福岡先生のような著名人らが主役となってこの活動を取り組んだとしたならば、支援の輪が拡がっていったのであろうか。きっと無理であろう。重症心身障害児の子供を授かった普通のおばさんが、本人はよく解ってないと思われる最先端のIT技術を障害者習わせ、利益を上げることにより生き甲斐を与えようとする壮大な試みに体を張って立ち向かうナミねえの姿に引かれるからであろう。活動を初めて10年程であるがまだ試行錯誤段階のようだ。気の長い話であるが、日本にとって必要な試みであることを支援者が理解しているのであろう。この活動はナミねえしか出来ないのである。

 という私は、自分の能力にあった、自分にしかできないと思えるような天職を見つけ実行できているのか。人のためになることを何かしたいという思いはあるが、でも何をしたらよいのか解らない。だから生きていておもしろくないのである。神様、仏様。私にも早く天職が見つかりますように。



                     
平成14年9月25日 第7回講座
講師名: 河野 太郎 
テーマ: 地方分権政策の実態
                         塾生: 市川 貞也

 河野太郎氏と聞けば3世(?)議員であるから、若くして苦労なく政治家になれ(?)うらやましく思うと同時に、本当に政治家としての資質があるのか見極める良い機会だと思った。実際優しい話し方で好感を持てたし、私自身が日頃思っていることを聞くことが出来た。

 先日、民主党の党首選挙があったが、党内の約7割が3回当選以内という事情より当選2回の野田氏が立候補できたようだ。壊れそうで壊れない自民党も含めて早く政界再編成がなされることを期待する。そのためにも、河野太郎氏には父である河野洋平氏を次回の総選挙には立候補させないことが使命であると思う。

 講演の中で一番注目したことは、地方議会の在り方である。特に議員の数の問題である。議員は議会において条例、予算のチェックを行うことが職務であると思うが、それにしても数が多いと思う。地方自治法で人口により議員の数が決められているが、根拠は何であろうか。ちなみに第2回講師を務められた森市長の高浜市は人口4万人で20人、豊川市は人口12万人で28人、蒲郡市は人口8万人で26人である。30人学級の導入を決めた犬山市は、人口7万5千人で今月の議会で26人から1人減らしたのみで25人となった。どの市も他の市の議員数をみながら少しずつ削減しているようである。もっと大幅な削減しても議会運営には何ら問題ないように思うのだが。単純に10人減らしたとして約1億円の議員報酬があるので、それを他の予算に廻す方が市民の望むところではないか。

 行政改革推進派といわれる市長であっても大幅な議員削減はなかなか難しいようだ。それを成し遂げるためには新市長候補が市長選の際その公約をし民意を得て当選し選挙後の最初の議会で議決させるしか方法がないのではないか。この大幅な議員削減が出来れば、市民も市長のやる気をみてその他の行政改革に賛同するであろうし、役人も現状の厳しい批判を受け入れざるを得なくなり市民から支持を受けた市長に従わざるをえないと思う。とはいってもそんなことを公約する候補者は、当選できないのが現実であろう。この考えを議員を務めさせてもらったことのある親父に言ったら呆れかえって返答はなかった。


                     



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