市の借金700億(070101)

 蒲郡市の借金は約700億円です。皆さん知っていましたか。

 平成18年11月1日発行の「広報がまごおり」において、

  
市のバランスシート・行政コスト計算書をお知らせします

 市では財政分析資料として、普通会計のバランスシートと行政コスト計算書を作成しています。今号では、平成18年3月31日現在の状況についてお知らせします。

バランスシートからわかること
 ☆資産総額は1千471億円で市民1人当たりでは180万円です。
  資産とは、将来にわたり公共サービスを提供できる価値、すなわち次の世代が受けることのできるサービスです。総資産のうち道路、公園、学校など「有形固定資産」が95%を占めています。

 ☆負債総額は、391億円で市民1人当たりでは48万円です。
  負債とは、資産を取得するために借り入れたもので、将来返済すべきものであり、次の世代が負担する借金です。負債のうち「地方債」は約335億円で、負債総額の約86%を占めています。

(後略)

  

とありました。

 この記事を読んだとき
「アレッ。蒲郡の借金は約550億じゃなかったっけ。391億円ということは、差額の約160億円1年で返済できたのかな。」


 実は、ひさみつだよりを広報がまごおりより先に見ていました。

  
★ひさみつだより 第64号
 「蒲郡は第2の夕張市になるのか!」

 夕張市は、一時借入金のやり繰りという「禁じ手」をつかい、542億円の借金で財政破綻(注)しました。
 
蒲郡市の平成17年度末、元利合計の借金691億円は1万円札を積み上げると、691mとなり、五井山(445m)より高くなります。
 これを横に並べてみると、1104qとなり、蒲郡から北朝鮮のピョンヤンまでの距離となります。
 
「おぎゃあ」と赤ちゃんが生まれた瞬間から、子どもも含め、市民ひとり当たり約85万円になります。


(注):平成19年1月5日「朝ズバッ」では「632億円の借金で財政破綻」と放映していました。

  

「アレッ。蒲郡の借金は約550億じゃなかったっけ。691億円ということは、差額の約140億円どうしてふえちゃったのかな。」

 2つの疑問を解決するために、市役所財務課に問い合わせしました。


 結論は、平成17年度末現在市債残高(下記記載)によれば市債つまり市の借金は、普通会計の元金・利子計が約380.1億円。その他の元金・利子計が約310.4億円。全元金・利子合計が約690.6億円。

 どうしてこんなに増えてしまったのでしょうか。鈴木克昌元市長の際の「はこもの行政」の結果、約340億円も借金を作ってしまったことは間違いありません。


 ここで問題にしたいのは、広報がまごおりの書き方です。

 一つは、現時点で約700億円を返済しなければならないということなのに、約300億円すでに終わったというようにみえます。

 二つは、
資産総額は1千471億円で市民1人当たりでは180万円です。
負債総額は、391億円で市民1人当たりでは48万円です。

ということは、市民1人当たり、資産が180万円で、負債が48万円。差引138万円で、市財政は問題ありませんといっていると思いませんか。


 このように市民に誤解を与えるような資料を広報がまごおりに掲載しないようにしてほしいと思います。

 それにしても、
この約700億円の借金。どうやって返済するのでしょうか。蒲郡市は第二の夕張市になるのかもしれません。


参照:明日への思い:未来の会へのエール(050423)



                     

■平成17年度末現在市債残高

(単位:
億円 百万円切捨て)

会計  元金   利子   合計 
普通会計 一般会計 268.5 35.0 303.5
土地区画整理 65.4 9.6 75.0
公共用地対策特別 1.5  0.05 1.5
335.4 44.7 380.1
その他 下水道特別 100.0 35.1 135.2
水道事業 17.5 6.1 23.7
病院事業 112.9 38.6 151.5
230.5 79.9 310.4
合計 566.0 124.6 690.6
※平成17年度決算数値です。
※その他は、下水道事業特別会計、水道事業会計、病院事業会計です。


                     

■公債費の推移(平成元年度〜 ):公報がまごおり

(単位:
億円 百万円切捨て):詳細

元年3月 2年3月 3年3月 4年3月 5年3月 6年3月 7年3月 8年3月
一般 \35.4 \33.6 \31.3 \30.6 \32.0 \38.2 \53.7 \86.6
土地区画整理 \5.9 \6.3 \7.4 \7.5 \7.7 \8.1 \13.1 \19.9
公共用地 \0 \0 \0 \0 \0 \0 \0 \0
下水道 \90.7 \94.4 \97.7 \100.4 \105.3 \111.3 \117.6 \124.3
水道 \6.1 \9.2 \10.9 \10.5 \13.8 \16.9 \16.5 \16.0
病院 \7.8 \7.3 \6.8 \6.3 \5.7 \5.1 \14.0 \29.8
総額 \146.1 \151.0 \154.1 \155.4 \164.6 \179.8 \215.1 \276.8
* * * * * * * * *
前年差 \0 \4.9 \3.1 \1.2 \9.2 \15.1 \35.2 \61.7
市長 大場 大場 大場 大場 大場 鈴木 鈴木 鈴木

9年3月 10年3月 11年3月 12年3月 13年3月 14年3月 15年3月 16年3月
一般 \125.9 \168.7 \185.1 \213.1 \224.9 \225.8 \221.5 \240.3
土地区画整理 \25.7 \35.4 \40.6 \44.1 \48.4 \51.7 \52.7 \56.6
公共用地 \0 \0 \0 \4.7 \8.9 \2.7 \2.4 \2.1
下水道 \128.5 \132.0 \131.8 \131.8 \128.6 \121.9 \115.5 \109.0
水道 \18.5 \20.4 \19.7 \19.3 \20.7 \20.1 \19.5 \18.8
病院 \151.9 \148.8 \143.5 \138.1 \132.3 \125.9 \122.4 \118.7
総額 \450.6 \505.4 \521.0 \551.3 \563.9 \548.3 \534.2 \545.8
* * * * * * * *
前年差 \173.7 \54.8 \15.5 \30.3 \12.6 \-15.6 \-14.0 \11.5
市長 鈴木 鈴木 鈴木 金原 金原 金原 金原 金原

17年3月 18年3月
一般 \253.4 \264.4
土地区画整理 \62.3 \61.4
公共用地 \1.8 \1.5
下水道 \102.3 \97.0
水道 \18.2 \17.5
病院 \115.7 \112.9
総額 \553.3 \554.9
* * *
前年差 \7.4 \1.6
市長 金原 金原


                     
■市長の公債費の発行額(平成元年度〜 )

(単位:
億円 百万円切捨て)
市長名 公債費増加額    計 算
大場進 18.5   164.6 - 146.1
鈴木克昌 341.2   521.0 - 179.8
金原久雄 3.6   554.9 - 551.3



                     
★ひさみつだより 第64号
 「蒲郡は第2の夕張市になるのか!」

 夕張市は、一時借入金のやり繰りという「禁じ手」をつかい、542億円の借金で財政破綻しました。
 
蒲郡市の平成17年度末、元利合計の借金691億円は1万円札を積み上げると、691mとなり、五井山(445m)より高くなります。
 これを横に並べてみると、1104qとなり、蒲郡から北朝鮮のピョンヤンまでの距離となります。
 「おぎゃあ」と赤ちゃんが生まれた瞬間から、子どもも含め、市民ひとり当たり約85万円になります。


 「蒲郡市財政健全化改革チャレンジ計画より抜粋 第1弾」

 蒲郡市が財政危機に陥ったのは次の理由による。
(1)市税収入の落ち込み
(2)国の有利な財政支援措置により、多額な市債を発行したこと
(3)多様化する行政需要のため、人件費・扶助費・物件費などの経常経費が増加したこと
(4)競艇収入を当てにして、抜本的な施策の見直しや財政の見直しが遅れたこと
(5)その他(詳細はチャレンジ計画をご覧下さい)

 その結果、借金は財政規模に比べて著しく高く、累積債務の残高は市の財政運営に重くのしかかり、速やかな削減なくしては財政破綻は免れない状況です。 (つづく)


                     
11月1日号広報掲載・バランスシートの補足説明について (財務課財政担当)

 バランスシートは、公共施設や道路など、行政サービスを提供している資産がどれだけあって、そのうち今後の世代の人々が地方債(市の借金)等の債務をどれだけ負っているかを示しております。端的に言えば、資産に対しての負債の「バランス」がどのような状態にあるかを表しているものであります。具体的にみると、市の資産が1,471億円あるうち、これら資産に対する負債額は391億円であり、資産のうちの負債の割合で言うと26.6%を占めていることを示しています。

 ただし、
今回掲載されているバランスシートは、市全体の資産や負債ではなく普通会計という範囲のみであり、水道や下水道、病院などの事業のものは含まれていません。このことに関しては、財政分析上不十分ではありますが、市全体のバランスシートを作成する土台がまだ整っていないため、作成しておりません。市を経営していくという観点からも、今後の課題として認識しています。


公債費の推移
 14年3月および15年3月時点での前年度差がマイナスとなっている要因については、簡単に言いますと、借入額よりも返済額が多かったために減少しています。各事業のうち主なものを確認しますと、下水道事業では4年から9年にかけて借入額がピークであったのですが、その分の元金返済が9年以降に影響しており、10年以降は公債費残高は減少しております。病院事業では7年から9年にかけて新市民病院の建設に係わる借入があったのですが、10年以降はほとんど借入額もないため、公債費残高が減少しています。公共用地事業においては13年から14年にかけて極端に減少していますが、これは14年に一部を一括で返済したためのものです。なお、14年から15年にかけての一般会計事業については14年4月から15年3月の間の借入額が前年の同じ期間と比べて少なかったためです。


                     

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