化石資料No3(060405)

 化石に関する議事録を抽出してみました。キューバスという会社が、海洋情報センターについて蒲郡市に企画提言し、化石購入もキューバスとしている。当時の鈴木市長にはどのような思惑があったのでしょうか。そしてこのような状況の中で時の議会が承認してしまうのは信じられません。大いに責任があるといいたい。


●情報センター関連議題議決時議員であり、
現在も議員である人(当選3回以上)

 市政クラブ:
土屋善旦、竹内政幸、小林康宏、大場久充、中野房子、
        白井邦男、鈴木八重久、竹内政住、藤田勝司、坂部傑

 新政クラブ:
鈴木源六、鎌田篤司、羽多野努
 共産党:  柴田安彦、日枝野佳代
 無所属:  山本和市

 以上
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★(平成14年9月定例会 柴田安彦議員 )

 何遍も繰り返してちょっと恐縮なんですが、控訴理由になっているので答弁はしないという、この答弁に私は大変不満です。どちらか一方に応援するような答弁をせよと言っているわけじゃない。事実の確認を議会としてここで明らかにしようと言っているだけなんです。それが明らかになって、裁判に影響を与えようが、与えまいがそれが事実であるならそれでいいじゃないですか。事実はどうであったのか、それも市がやってきた事務はどうであったのかということを私は聞いているんです。

 コメント:正論です。


★(平成14年6月定例会 大場議長)

 ちょっと待ってください。
 一応、繰り返し繰り返し答弁者は、今、こういう段階で差し控えたいと言うことのようでございますので、これで打ち切らせていただきます。

 コメント:議長も化石問題を解決しようとする気はなかったようです。


★(平成10年6月定例会 第2回化石購入議案提案 足立守弘情報ネットワークセンター推進室長)

次に、ちょっと飛びまして、bUの珪化木でありますが、10のブロックに分かれております。しかし、それはつなげますと全長約10mの1本の木の化石でございます。これも科学館の1階に置きまして、これが示す歴史は約2億年前後というふうに言われております。

 コメント:本当にそうなのか?


★(平成9年12月定例会 水野孝久議員質問の鈴木克昌市長答弁)


収集予定の実物標本のレベルは、非産出国では世界最高であると思う。

 コメント:どうしてそういえるのか証明がなされていない。



★(平成9年9月定例会 第1回化石購入議案提案において水野孝久議員指摘)

来年分になっているストロマトライトは、神奈川県博の余りではないかとも言われました。

 コメント:購入する前から指摘されているのに何故しっかりチェックできなかったのか。





参考:明日への思い:化石資料No2(060321)
              化石資料(060225)
              情報センターの存廃(060128)
              化石裁判(050807) 


                     

★(平成14年9月定例会 柴田安彦議員 1回目質問)

 議長の許可をいただきましたので、通告の2点について一般質問を行います。
 まず、化石裁判の結果と市の対応について伺います。情報ネットワークセンターの化石購入に関する住民訴訟では、被告らに6,568万円を市に返還するよう命ずるとの一審判決が下されました。これは、議会に対して説明してきた妥当な価格だという市の主張を覆すものであり、私は極めて重い判決であると認識しています。この判決を受けて開かれた議員全員協議会で、判決の感想を問われた市長は、「ああそういうものかというふうに思った。」と答えました。私は、第三者的に無関心な態度でいるべきではないと考えます。市の進めた事務に落ち度があったとの判断を受けたものと解すべきです。市は、今でも化石の購入について落ち度はなく、一審判決は間違っているとの評価をしているのではないでしょうか。市長の判決に対する評価を伺っておきます。

 次に、株式会社キューバスの評価について伺います。化石購入の議論をしている当時から、株式会社キューバスの評価については議論が分かれていました。総務委員会でもキューバスはすぐれた会社であるとする市当局と、会社の安定さや社員の構成に疑問を呈する議員がいました。特にNHKの番組制作で実績のある中氏が取締役であるように説明されていることに対し、実情は違うことを指摘した質問は印象的でした。

 今回の判決は、株式会社キューバスに対し、極めて厳しい評価を下しています。結審の当日提出された証拠に対しては、適用の具体的項目欄や金額欄は鉛筆によって記載され、一部には訂正された痕跡が存在することが明らかであるなどと具体的に指摘しています。

 また、議会に提出された資料には代表者の経歴を、東大文学部を卒業したかのように書いてありますが、尋問ではそれを否定し、高卒と述べていることも見逃せません。この学歴詐称は、同代表者の著書「好奇心の船に乗って」でも同様に東大文学部卒と記載されていることから、かなり以前から詐称を繰り返してきたことがうかがえます。代表者の学歴詐称等の明らかな虚偽の事実を提出していることなどを考慮すると、その内容は直ちに信用することはできないと帳簿の信頼性を否定している判決文は印象的です。キューバスを選定した理由は何であったのか、それは正しい選択であったと考えているのかどうか、この点を伺っておきたいと思います。

 3点目として、標本評価委員会について伺います。私は今回の証拠や判決を読んで、改めて標本評価委員会のメンバーについて疑問を感じました。議案審査当時も東工大の丸山教授が輸出者、輸入者となっている化石を同じ教授が評価委員会の委員長として評価しているにもかかわらず、価格が全く異なっている点を指摘しました。さらに、提出されたキューバスの帳簿によれば、同教授との間で仮払金返済という形でお金のやりとりがされていることがわかります。丸山教授だけでなく、評価委員の磯崎助教授との間でも資料収集費として立替金の精算を行っています。これらは1992年当時のことですから、ずっと以前からこうした関係があったと推測されます。私は、価格の評価をするには、第三者が行うべきだと考えます。少なくとも利害関係があったり、資料収集といえども納品業者と金銭授受のある人を当てるべきではないと考えます。この点をどう見ているのか見解を伺います。

 また、同帳簿によれば、第1回評価委員会の前日に蒲郡委員会評価委員会としての支出や第2回評価委員会の同日に委員会パーティーとしてキューバスからの支出が見られます。これらの支出が蒲郡の評価委員会や委員のために使われていないことを確認しておきたいと思います。ご答弁願います。

 最後に議会での説明での矛盾点と今後の市の対応について伺います。私はこの問題は、既に6月議会でも指摘をしてきたところです。学歴詐称の問題、ハンドキャリーの問題、インボイスなどが本物であるかどうかの問題などです。こうした問題に対して、市は係争中につき答えないとの態度をとってきました。

 しかし、係争中などは原告である住民と、被告である個人であって、市は当事者ではありません。さらに、私が質問していることは、議会に説明したことに対する確認であります。本会議は議会の調査権限が発動されているわけでありますから、きちんと答える義務があります。さらに、その後明らかになった縞状鉄鉱層について輸入日と代金の支払日との間に8年もの隔たりがあることも明らかになりました。こうした点でもインボイスの正確性が疑問になります。これら矛盾点についてどう判断をするのか伺っておきます。

 また、今後こうした点についてきちんとした調査をすべきだと考えますが、見解を伺っておきます。


★(平成14年9月定例会 栗田一衛企画部長 1回目答弁)

 柴田議員のご質問のうち、1の化石裁判の結果と市の対応についてお答えいたします。
 ご案内のとおり7月10日に一審の判決が出ました。この判決をどう評価するのかということでご質問をいただきました。もちろん、第一審の判決は出たわけではありますが、この問題は引き続き控訴審で争われることになりました。裁判制度として、結論はもう少し先になるということでございますので、裁判の推移を見守っていくということが今言えることであります。株式会社キューバスの評価についてでありますが、裁判での証人喚問の中で代表者の学歴詐称の事実が出てまいりました。このことにつきましては、遺憾であると、あってはならないことであると思っています。また、このことにより裁判所においても、そのように受けとめられ、それが全体の流れの中で、この会社は信用できないというような雰囲気を持たれたのではないかという感想は持っております。
 しかし、その他のこと、キューバスが出してきたものについて信用できるのかというようなことにつきましては、すなわち、学歴以外のところにつきましては、そのようには受けとめておりません。
 次に、標本評価委員会についてのご質問をいただきました。標本評価委員が機能したか、あるいはそれらを含めた委員会の部分の裁判所の判断について、被告側が問題点、疑問点があると、控訴理由の一つに挙げていると伺っています。したがいまして、標本評価委員会の今のお尋ねにつきましては、裁判が控訴中ということでありますので、答弁は控えさせていただきたいと思います。
 次に、議会での説明との矛盾点と今後の市の対応についてということでありますが、先にも触れましたが、キューバスの代表者の学歴が事実と違うところが裁判の証人喚問で出ている。このことについては遺憾である、あってはならないことであると申し上げましたが、その他の部分につきましては、議会での説明と矛盾するところはないと思っております。
 また、裁判に関する市の今後の対応ということであります。これも先に触れましたとおり、引き続き控訴審で争われることになり、結論が出るのはもう少し先になるということであります。したがいまして、裁判の推移を見守っていくということが今言える方向性ということであります。ご理解をお願いいたします。



★(平成14年9月定例会 柴田安彦議員 2回目質問)

 それでは、若干再質問をお願いします。
 まず、化石裁判の問題であります。この判決の文書、あるいは裁判の経過の中で提出された証拠、あるいは準備書面等、私は全部読んだわけではないんですが、部分的に入手できる範囲のものは読む機会を得ました。その感想は、みずからが議会で審査してきた立場からすると、不十分な調査だったかなというふうに反省させられるような場面が幾つかありました。もちろん私は、当時の議論のときには否定的な態度で臨み、皆さんにも、あるいは議決にも反対しましたが、それなりの役割は果たしたと思っておりますけれども、それでもつかみきれない話が幾つかその中には出ております。今の市の対応というのは、控訴されて裁判の結果が出るまでは推移を見守るという態度なんですね。市長さん、あなたはこの裁判に関する資料をどの程度ごらんになりましたか。判決は読んだという話はこの間聞きました。裁判で提出された証拠やあるいはそれぞれの準備書面等々をごらんになりましたか。あるいは市が提案をしたときに、議会はどういう議論をしたか、総務委員会の記録を読まれましたか。裁判継続中というのは、それは原告と被告の問題なんですね。市は市としてこういう判決が出た以上、やはりきちっと見直しをしてみる。議会は議会としてこの問題を再度調査し直してみる。こういう態度が私は必要だと思うんですね。残念ながら、市議会も調査委員会を設置するというようなところまで至っておりません。

 しかし、この裁判にすべてを預けるというような態度では私は住民の理解が得られないと思うんです。今、住民の皆さんはこの判決が出て、市の判断は間違ってなかったのだろうかと、大変疑問に思っているわけですね。そういう疑問に対して、今、市の答えられるのは、「推移を見守っている。」、これじゃ、答えにならないでしょう。「きちっと確かめました。」、「こういうことでした。」というふうな態度がとるべき立場だと思うんですね、私は。少なくともこの裁判の記録や委員会の記録をつぶさに読んでみれば、いろんな疑問がわくはずです。そういう謙虚な態度でこの一審判決を受けとめるべきだと思います。そうではなくて、とりあえずは判決にゆだねればいいんだと。そういう態度でいいかどうかということです。これは市長さんに聞いておきたいと思います。

 2つ目のキューバスの評価についてであります。市はこれまで化石について適切に、適法に、適正に供給できるとか、学術的なフォローができるとか、あるいは学者の間でのネットワークがあるだとか、こういうことを強調して評価をしてきました。そもそも情報ネットワークセンターを企画をしていた会社がそこに必要なものを納品するということ自体が、まず、恣意的な企画になりがちな条件をつくるわけですよね。その点でも非常に企画会社と納品会社が同じということ自体、私は疑問があるし、そういう批判もあるわけです。

 それで、次の標本評価委員会との話にも結びついていくわけですが、キューバスから提出された証拠を見ると、言いかえれば、学者とのネットワークがあるということかもしれませんが、やはりそういう中でお金のやりとりが教授らとあるわけです。委員会のときにも指摘したように、例えば
珪化木は、大学教授が送り主になって、送り先が大学で事実そこに保管されておった化石が蒲郡に入ってきた。値段は20倍も違っている、輸入のときの数字と。それを評価するのが同じ大学の先生というわけですから、これはやっぱり評価委員会が適切な判断ができたかどうかという点では疑問なんですね。同時に、こうしたところにキューバスがかかわっている、だから評価をするというのは第三者が評価をしなければいかん。こういう点でいうと、いろんな結びつきのある、あるいは利害のあるような関係者が納品会社であり、あるいはそこと関係した人が評価委員であり、あるいはそうした人たちが実際に輸出入に名前を連ねている。ここにやっぱり一般的には理解できない非常に心配な部分があるわけです。

 それで、先ほど私が壇上で指摘をしましたもう1つの金の流れの問題ですね。キューバスの帳簿に評価委員会という名前が出てきて、お金の支出がされている。具体的に何に使われたというのはよくわかりません、私にも。ただ日付を見ると、第1回評価委員会の開かれた前日、第2回、最終の評価委員会が開かれた当日、そのときの使われたものはパーティー代金と、こうなっているわけですね。パーティー費用と。評価委員会のメンバーの中には、当日食事が用意されておるという話を聞いたという方もおります。当時は既に食糧費の問題がかなり論争をされたあとでありますから、市がそういった食糧費を持つということは余りないはずであります。委員であるとか、あるいは職員が会食をしたということがないかどうか、伺っておきたいと思います。あるいはその費用が市費でもしあったというなら、市費で出されておったのかどうか、この点を伺っておきたいと思います。これは係争中であろうと、何であろうと、市の事務としてやった評価委員会の運営ですから、これは答えていただきたいと思います。

 もう1つは、この評価委員会がどういう手法で評価をしたかというのが私どもの疑問です。裁判の中の議論を見ますと、これまでキューバスは資料の取得にかかった経費を積算して評価額を出すとか、売値を出すという手法をとったような形跡があるんですね、過去の事例でいうと。蒲郡の評価委員会がどういう妥当な金額だという結論を出すのに手法を使ったのか。よその博物館の事例を参考にして、いってみれば達観法というんですかね、えい、やあと決めるという。そういう手法でやられたのか、あるいは一定の積算根拠をもって評価をし、売値に対して妥当だという判断をしたのかどうか。この評価手法が非常に問題になると思うんですね。これはやはり市のやった事務ですから、どういう評価手法をとったのか伺っておきたいと思います。

 判決の内容を読みますと、市の学芸員が行った調査、これがどの程度信頼できるものなのかということで疑問を呈しています。私はひょっとするとキューバスから提示された数字をうのみにしてその数字をつくってはいないか。こういう疑問があるわけです。この点についても伺っておきたいと思います。
 控訴中だから答えられない内容ではないですね、今、私が聞いたことは。市がこれまでやってきた事務の中身について聞いておることですからね。

 それから、4点目のこの矛盾点の問題です。学歴の詐称以外には矛盾はない、こう今部長は言い切ったわけですが、これまでいろいろ議論してきた中で、解明されてない話は幾らでもあります。例えばアエンデ隕石とマーチソン隕石が輸入したときの書類では3s、蒲郡に入ってきたときには5.5s。そのインボスは本当に正しいのか。この議論は総務委員会のときから提起されていますが、いまだに回答はありません。バージェス動物群化石、委員会の答弁では通関証明は取ってある、こう言い切っているんですよ。別の書類のことを言っているんじゃない。前後の質問を聞けば、見ればよくわかる。これに対して、これはたしか学芸員が答えておったと思いますが、取ってあると言っているんですね。示されていないけれどもあるのかと聞かれて、とってあると言ったんです。これに対して、裁判の中ではそんなインボイスはないんだと。ハンドキャリーで持ってきたんだから、インボイスはないと言っているんですね。これは矛盾です、やっぱり。取ってある通関証明は一体なんだということになるわけです。

 縞状鉄鉱層、1990年10月26日の通関証明が縞状鉄鉱層の輸入のときの証明であると言って提出されました。しかし、この代金は裁判のなかの資料によれば1998年7月29日に送金をしている。8年もたってから送金をするということが通常では考えられないですね。本当にそうであるというなら何らかの説明がいただきたいと思うんです。やっぱりそのときの通関書類は正しかったのかどうかということになるわけです。違うものだったんじゃないかという疑問が出てくるわけですね、もし送金が正しいとするならば。逆かもしれません。あなた方はこうした点を矛盾点だと感じない。これでは住民も納得できないと思いますが、いかがですか。


★(平成14年9月定例会 足立守弘助役 2回目答弁)

 柴田議員さんの化石の問題でお答え申し上げたのは、先ほど企画部長からお答え申し上げたのが基本でございますが、さらにご質問をいただきましたので、それらとのかかわりで私の方からご答弁申し上げたいと思います。
 キューバスに対する評価について疑問がある、あるいは評価委員会の構成、あるいはそのやり方について疑問がある。学芸員のその評価委員会における評価の作業等について疑問があるというようなことでお話をいただきました。まさに裁判の中で争われている事柄であるかと思います。こういうことでございますので、この部分のご答弁については、先ほど企画部長からお答えいたしましたように、裁判の推移を見守ってまいりたい、こういうことでございますが、その中で評価委員会のときに食事を出したというような話がございました。当時のことを思いますと、当時の総務委員長さんでありました小林議員さんは食事を遠慮されてお帰りになられましたけれども、その他の皆さん方につきましては、お食事をお出ししたというふうに思います。それはコーヒー、市の方からお出ししているというふうに思っております。

 それから、市長に対してどのくらいの判決文、その他について見ているかというような質問が最初にございました。ご本人からご答弁になるのが本意かと思いますが、
私が裁判の市の訴訟代理人ということで裁判にかかわっております。裁判の進行の都度、必要なものにつきましては市長さんの方にお回しをしているということでありますので、目を通していただいているというふうに思っております。

 それから、最後に矛盾点のところで3点ほど言われました。こういう問題についても裁判の中で明らかになっていくことであるかと思います。裁判が第一審判決は確かに重いものでありますけれども、裁判の制度として当然控訴審があるわけでありまして、この裁判が確定したときの状況としてどういうことをする必要があるかということになるかと思いますけれども、現段階では原告、今でいうと被控訴人ということになるわけですが、あるいは、被告、控訴人側もそれぞれの主張についてその正しさを立証するべく努力はされておられるというのが現況でございまして、裁判の確定はまだ先の話でございます。ここでも先ほど企画部長がお答え申し上げましたように、その段階まで少しまだ時間があるのではないか、それまでについては見守りたいと、こういうふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



★(平成14年9月定例会 柴田安彦議員 3回目質問)

 最初に、助役の判断で必要なものは市長に渡しているというふうに伺ったわけでありますが、そうなると、この全記録が上がっているとは限らないし、渡ったものについて市長がそれをすべて読んだかどうかは明らかになってないですね。総務委員会の記録については今どうなっているかちょっとわからない。私は、やっぱりこれだけ住民が関心を持ち、蒲郡市としては大きな話題になるような問題になっておるわけですから、ぜひきちっと目を通していただきたいと思うんですよ。多分、全部目を通されてないと思う。目を通せば、やはり疑問はわくし、これはどういうことかというふうになると思います。お答えはいいですが、もう少し市長みずから関心を持って、この問題に対応していただきたいということを希望しておきます。

 それから、
何遍も繰り返してちょっと恐縮なんですが、控訴理由になっているので答弁はしないという、この答弁に私は大変不満です。どちらか一方に応援するような答弁をせよと言っているわけじゃない。事実の確認を議会としてここで明らかにしようと言っているだけなんです。それが明らかになって、裁判に影響を与えようが、与えまいがそれが事実であるならそれでいいじゃないですか。事実はどうであったのか、それも市がやってきた事務はどうであったのかということを私は聞いているんです。何でそんな控訴の理由になっているから答えない、市が控訴しているならいざ知らず。そんなものは理由になりません。こんな答弁を市が続けるというなら本当に情けない。議会の値打ちが半減するというふうに思います。訴訟は訴訟でやるのは結構だけども、議会だってきちっと調査権を持って、質問と答弁をやっているんですから、これは再考を求めておきます。全部ペンディングですね、じゃあ私の質問は。情けないということだけ申し上げて終わります。



★(平成14年9月定例会 足立守弘助役 3回目答弁)

 大変情けないというお話をいただきましたけれども、訴訟継続中につき、このご質問いただいたご答弁につきまして、そのどちらに味方するということではなくて、事実だというふうに言われますけれども、その事実のありようというのが裁判の中で問われているということではないかと思います。原告は原告なりに、被告は被告なりにいろんなご主張をされておられる。裁判の席でその正しさが判断されようとしているときでございますので、大変申しわけございませんけれども、伏してお願いを申し上げたいと思います。以上であります。




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★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 1回目質問)

 大きな3点目として、化石裁判について伺います。まだ、係争中ではありますが、裁判の中で明らかにされた点で、これまで市が説明してきたことと矛盾することがあります。市の説明を受けてきた議会としてもその内容に誤りがあっては見過ごすことはできません。そこで、以下幾つかの点について伺っておきます。

 第1点目にキューバスの評価についてであります。これまでキューバスは、化石の収集についてのノウハウを有する業者なので随意契約にしたと説明してきました。しかし、証言によれば、社長はみずから「化石業界のことはほとんど知りません」と答えています。問題の化石の価格決定についての尋問には、「知りません」とか「わかりません」とかを連発しており、およそ市の説明してきたようなノウハウを持った業者でないという印象を受けます。

 また、議会に提出された会社概要にある社長の経歴は東京大学文学部を経て、科学ジャーナリストにと記されていますが、証言では、高卒だと述べています。私が問題にしたいのは、この資料は本人が作成したものだと証言していることであります。みずからの経歴を詐称するような会社を信用せよと市はおっしゃるのでしょうか。この点では議会をも欺いたわけですから、許しがたい行為として抗議を表明しておきたいと思います。この点について市はどういう対処をしたのか、しようとしているのか伺っておきます。

 2点目は、市が強調してきた化石は正規に輸入されたものだという点です。委員会の説明では、輸入関係書類が整っていると力説をしておりました。しかし、バージェス動物群化石は売買契約書やインボイは存在しない。ハンドキャリーで日本国内に運んだとされています。これは被告側からの準備書面であります。また澄江動物群化石についても提出されている書類はストーンカンパニーからの購入となっていますが、中国に行って、中国の研究グループに同行してもらって採取した研究者から手に入れたとなって、証言がされています。この点でも議会に提出された書類説明と食い違いを生じています。

 3点目は、価格の問題です。裁判の中で化石業者4社による鑑定評価がなされました。その価格を見ると、市の購入した価格よりも高いものは1つもありません。鑑定結果の出ている15点だけを比較してみても、最低の価格との比較で言えば、市の購入した価格の二、三割が全体的な数字であります。こうした点からも随意契約がいかに問題があったかということが伺えます。これらの矛盾についてどうお考えか伺っておきたいと思います。



★(平成14年6月定例会 栗田一衛企画部長 1回目答弁)

それから、最後に3番目でございますが、化石裁判についてにお答えいたします。ご承知のとおり、ご質問の事項も含めまして、現在も訴訟が継続中でありますので、ここでの答弁は差し控えさせていただきます。ご理解をお願いいたします。




★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 2回目質問)

 それから、化石の問題であります。
 訴訟中につき答弁は控えている。私が伺ったのは、訴訟を左右するようなことを伺っているばかりじゃないんです。いいですか、議会に説明してきたことが違っているということがもうはっきりしたんです。そうですね。原告の主張を言っているんじゃないです、被告の側がそう言っているんですから。社長本人が証言したこと、あるいはそちら側から出ている準備書面でしょう。そのことがはっきりしているのに、答弁しないというのはどういうことですか。ここでそのことを説明したら裁判に影響を与えるんですか。そうじゃない、議会にうそをついてきたことをどう思っているんだと私は聞いているんですよ。議会と当局との関係の話なんです。原告と被告の話じゃない。その態度は本当に許されませんよ。何でも議会には隠しておけ、こういう態度じゃないですか。さっきのリゾートの話にしてもそうですし、全然開かれた市政じゃないです。

 私が問題にしたのは、議会に提出された資料が違っていたということです。その資料に基づいてあの化石を買う判断を議会はしたんです。さんざん説明してきたじゃないですか。きちっと輸入されたものだって。当の本人がハンドキャリーで持ってきたと言っているじゃないですか。ここをどう説明するのか。あるいはその確認だけでもいいですよ、それはそのとおりですと。だったあの資料は何だったのかということです。

 私はあのときに、インボイスの数字を幾つか議論しましたが、その中にインボイスで書かれている重さ、それよりも重たいものを蒲郡が買っていましたね。私はこれはそのインボイスじゃないんじゃないかという指摘をしたけれどもわかりませんと言いました。にせものだった可能性があるです、インボイスは。その品名まできっと書いてないですもんね。澄江動物群化石って書いてあるわけじゃないです。だから別のものを持ってきて提出してもわからないけれども、それは信用するしかないという議論なんです。だけど、そのインボイスすらありませんという証言をしたんですよ、裁判の中では。もう総崩れですよ、市の説明は。

 確かに鑑定評価はそれぞれの主張があるかもしれません。私の伺っている鑑定というのは4社にその裁判の中で鑑定評価した評価を提出するという形で、これは原告の側から行っていますから、原告の資料になるわけですけれども、見させていただくと例えば金額の大きかったもので話題なっていた
珪化木ですね。蒲郡は4,456万円、これは消費税抜きですけれども買っています。この評価は2社が評価していますが、それぞれ1,000万円ですね。それから、シーラカンスの化石も985万円で入手していますが、安いところでは400万円という評価をしていますね。桁違いの本当に数字が出ているものもあります。

 こういう業者の数字が具体的に出てきているということは本当に当時随意契約でここに決めて買うということが正しかったかどうかということを疑わせるわけです。こんな事態になってて、要するに裁判の中でいろんなことが明らかになってきている。それで本会議で聞こうとすれば答えない。まず、ここは改めていただきたいですね。なぜ答えないんですか。訴訟にどういう影響が出るんですか。ここで答えたら。これはちょっと伺っておきたいと思いますし、議長も今の答弁を聞いておって、やはりきちっと答えさせるような対応をしてください。お願いします。


★(平成14年6月定例会 大場議長)

○大場実議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 当局、答弁者の方々にお願いを申し上げます。質問者に対しては正しい、しかも親切丁寧なご答弁をお願いします。企画部長。



★(平成14年6月定例会 栗田一衛企画部長 2回目答弁)

それから、3番目の質問でございました。化石の問題でございますけれども、壇上でのお答えと同じでございます。再質問の事項も含めまして、訴訟が継続中であるということで、ここでの答弁は差し控えさせていただきます。ご理解をお願いいたします。以上です。


★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 3回目質問)

 化石についてであります。議長さんがああ言ってくださったにもかかわらず、どうして答えられないかの説明すらないんです。係争中なら答弁の必要ないんですか。そんなことはないです。聞き方変えます。
 キューバスの会社概要にある社長の経歴は東京大学文学部を経て、科学ジャーナリストにと書かれています。これは正しいですか。お答えください。バージェス動物群化石については売買契約書、あるいはインボイスは存在しますか。お答えください。お願いします。


★(平成14年6月定例会 栗田一衛企画部長 3回目答弁)
 (※化石関連の発言なし)


★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 4回目質問)

 最後の私の質問したことに全く答えてないんです。私は最後の3回目の質問でこの市が議会に提出した会社概要にある東京大学文学部を経て、科学ジャーナリストと記載されているけれども、それは正しいかと聞いたんです。それは答弁していただけない。これは資料の問題ですから、議会に提出された資料の問題ですから。

 それから、インボイスや売買契約書が存在すると、今まで議会で当局が述べてきたことに対して、本当に存在するかと聞いたんですから、これは答弁お願いしたいと思います。


★(平成14年6月定例会 足立守弘助役)

 お尋ねでございまして、そういうことでありますけれども、多分、今、柴田議員さんが、そういうご質問をされるのは、前回の伊藤雅彦という証人の証人調書をどこかで見られた結果として、今、言っておられると思います。証人というのは、ああいう緊張した場面の中でものを言いますので、後で修正ということが陳述書という形で出る可能性がありますし、本人もそういう意向を言っているというふうに聞いていますので、あの証人で言ったことがすべて正しいということは事実はないわけでありまして、まだ確認できてないと。だから、それは裁判の中で明らかになっていく。これで伊藤証人が陳述書を出さずに、何の訂正もなければ、柴田議員の見られた証人のやつが正しいということになるのではないかと思いますが、そういう微妙な段階にあるということでありますので、ご理解いただきたいと想います。



★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 5回目質問)

◆柴田安彦議員 インボイスは。


★(平成14年6月定例会 足立守弘助役)

 まとめてお答え申し上げたつもりでありますが、そういう部分についても社長の証人の陳述の中でそうあったという陳述書だけでありますので。


★(平成14年6月定例会 柴田安彦議員 6回目質問)

◆柴田安彦議員 議長。



★(平成14年6月定例会 大場議長)

 
ちょっと待ってください。
 一応、繰り返し繰り返し答弁者は、今、こういう段階で差し控えたいと言うことのようでございますので、これで打ち切らせていただきます。


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★(平成10年6月定例会 議案提案 足立守弘情報ネットワークセンター推進室長)

 第46号議案、物品の購入についてご説明申し上げます。本案は、(仮称)蒲郡情報ネットワークセンターに展示する標本を平成9年度に引き続き、購入するためご提案申し上げるものであります。お手元の議案に沿って以下ご説明申し上げます。購入物品は、(仮称)蒲郡情報ネットワークセンター展示標本であります。購入数量は、古代クジラ骨格化石等16品目85点、購入金額は、消費税及び地方消費税相当額 845万円を含み、1億 7,745万円、購入先は東京都渋谷区神山町30番2号、株式会社キューバス、代表取締役伊藤雅彦、契約方法は随意契約であります。平成9年9月議会におきまして、この化石の一部につきましての契約をご提案申し上げておりますが、この買ってまいる標本につきましては、学術的価値の高いもので、かつ一般には流通をしていない海外諸国の業者から購入するという関係上、そういうノウハウを持った業者でもって購入をお願いいたしました。平成10年度におきましても、理由としては、同じ理由でございます。これに加えまして、平成9年度の購入契約の実績等も踏まえまして、随意契約とさせていただくものでございます。

 次に、46号議案の議案資料の方をご覧いただきたいと思います。議案の方にございました購入数量等に関係してご説明申し上げます。なお、これらの物品の購入を検討してまいる過程におきまして、ご承知のとおり、標本評価委員会を地球科学等に関係する大学の先生方等のご参画をいただきましてご審議、委員会としてのご報告をいただきましたことを申し添えさせていただきます。

 それでは、お手元の資料をご覧いただきたいと思います。(仮称)蒲郡情報ネットワークセンター命の海科学館は、海をテーマとし、海、地球、命に対する学術的成果を本物の化石等、物そのものと、そして、それらが持っている、それらが発する情報をマルチメディア技術によって確保し、分かりやすく展示することによって、私たちが今生きている神秘性、あるいは幸せ、そして次の世代の人間、その他の生き物に対して、私たちがこの地球をよりよい環境で送っていくというような自然の大切さ、そういうものが自然のうちに学べる施設としてまいりたいと考えております。そのような思いの中で、今分かっている地球46億年の歴史を証明するその時代時代の化石等について、まず1番品名、2番品質・法量等、3番数量、4番金額ということで、表にさせていただきました。

 始めに、bPの古代クジラでありますが、ペルー産のものでありまして、全長約 8.3m、金額は 5,395万円であります。これは、現在、情報ネットワークセンターの約50%少しの出来になっておりますが、このセンターの玄関を入っていただいて、すぐ右の奥に、言わばこの科学館の一番目につく位置に置くことになります。歴史としては、約 800万年の歴史を示すものであります。

 次に、ちょっと飛びまして、bUの
珪化木でありますが、10のブロックに分かれております。しかし、それはつなげますと全長約10mの1本の木の化石でございます。これも科学館の1階に置きまして、これが示す歴史は約2億年前後というふうに言われております。

 この
珪化木を除きまして、bQのアエンデ隕石からbXのものまでの隕石岩石類は、地球のもともとの成り立ち、地球ができる時、あるいはできて直後等々の成り立ちを示すものでありまして、アエンデ隕石は命のもと、あるいはカルシウム等を含んでいるというふうに言われております。マーチソンについては、水や炭素を含んでいる。ナンタン隕石というのは、重さが 855sという大きさ、それから典型的な鉄隕石ということで意味があるということを言われております。テクタイトは隕石が地表に激突したという事実を証明する岩石ということであります。そして、イスア礫岩、アミツォークナイス、アカスタナイス、これらは地球上で発見された岩石としては、大変古い時代のもので、今から38億年、あるいは39億年の歴史を示すものであります。

 命の海科学館は、3階部分に主な展示場を持っておりますが、この中に地球46億年の歴史を軸として、そのドラマを5つのコーナーで展開し、紹介してまいるつもりであります。これらの隕石、岩石は、その最初のコーナー、地球の創生と海の誕生のコーナーの展示物というふうに考えております。

 次に資料の10番と11番ですが、これは、2つ目のコーナーになります大地と海の誕生、命の誕生と地球環境というコーナーでございまして、今の私たちにとっては、当たり前となっている酸素が地球に発生した歴史を示す展示物となります。以上のものの品質、法量、数量、金額等につきましては、資料をご覧いただきたいと思います。

 次に、12番目の澄江動物群化石につきましては、昨年度購入の動物群化石と一緒に、3つ目のコーナーである生命進化の大実験の展示のコーナーを充実するものであります。この澄江動物群化石は、ご案内のとおり、中国産でございます。数量は資料にございますように70個、金額は 725万円であります。

 次に、13番のシーラカンスから16番のダペディウム化石までは、4つ目のコーナーであります、古代魚の世界の中で展示をさせていただく予定でございます。厳しい環境に順応しながら生きてきた生き物、その中での魚類の歴史的事実を示す展示物となります。それぞれの品質等につきましては、資料をご覧いただきたいと思います。

 以上、ご説明申し上げました購入物品につきましては、先程も申し上げましたように、マルチメディア技術を使った映像、検索装置とともに、科学館の中で展示をするのが主でありますが、そのほかにも学術研究の素材として使用し、常に新しい展示内容を心がけてまいりたいと思っております。

 これらの物品の納入期限は、(仮称)蒲郡情報ネットワークセンターの建物の工期との関係で、平成10年8月25日とさせていただいております。以上で説明を終わります。よろしくご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。




★(平成10年6月定例会 委員会結果説明 柴田安彦議員)

 ただいま議題となりました第41号議案から第43号議案まで及び第46号議案の4件については、去る9日の本会議において、総務常任委員会に、審査を付託されましたので、本委員会における審査の経過及び結果について、ご報告申し上げます。
 委員会は、委員会条例第19条第1項の規定に基づき、傍聴を許可し、15日午前10時から大会議室において開催し、慎重に審査をいたしました。以下、主な質疑と答弁の概要について申し上げます。

 (中略)

 次に、第46号議案、物品の購入について、仮称・蒲郡情報ネットワークセンター展示標本をご報告申し上げます。
問 通関証明書の申告価格とは何か。
 
また、購入価格と大きな違いがあるが、なぜか。
答 申告価格は、外国の業者が申告するものです。
 また、購入価格は、日本の価値判断による価格で、国々の経済的な理由により、格差が生じていると認識しています。

問 今回、購入予定の化石等は、本物か。また、本国から返還を要求されることはないか。
答 本物であるということは、評価委員会で評価されています。また、化石等をマスコミ報道していますが、公的機関から調査やクレームなど一切ありません。

問 今回、購入する化石等のうちで、評価委員会で高い評価を受けたものは何か。
答 古代クジラの骨格化石や隕石の評価は高く、チェンジャン動物群化石も、他の博物館には少なく、評価の高いものでした。

問 通関証明書の中には、平成2年のものもあるが、業者が、昔買ったものを押しつけたのではないか。
答 今回、購入する化石等は、学術的に評価され、公開できるもので、簡単に手に入るものではありません。業者が捜して、持ち込んだものと理解しています。

問 古代クジラ骨格化石の通関証明書を見ると、輸入者が大学名になっているが、なぜ購入業者ではないのか。
答 どういう経緯かまでは調査していませんが、業者が何らかの理由で、大学に送ったのではないかと思います。

問 アエンデ隕石とマーチソン隕石の通関証明書による質量が、購入物品の質量と違うが、なぜか。
答 どういうものが、幾つあるか実体は分かりません。確認したわけではありませんが、中身の重さと言われた時に3sだと申告書に書いたのかもしれません。

問 1回目の化石購入後に、今回、購入する化石等について、評価委員会を設けた意図は、何か。
答 ひとつの手続きとして、専門家に評価していただくべきだということで、遅ればせながら、評価委員会を設け、議論をしていただきました。

問 評価委員会では、現物をみなければ本物かどうか分からないものも一部あると新聞報道されたが、それは何か。
 また、確認はどのようにしたのか。

答 シーラカランス化石、無がくぎょ化石、ダペディウム化石、イクチオザウルスで、3月の初めに学芸員がドイツ及びアメリカへ行き、実物に間違いないことを確認しました。

問 化石等の評価委員である大学教授が、自分の大学を通して購入した珪化木の税関申告価格は、およそ 216万円である。この珪化木を市が 4,456円で購入するというが、価格は本当に妥当だといえるのか。
答 通関における評価と実際のものとは、価格差があると理解しています。価格決定については、学芸員の作業の中で比較対照しました。

 質疑の途中、委員から関係書類の調査を必要とするので、継続して審査したいとの動議が提出され、起立採決の結果、継続審査は否決となりました。
 その後、質疑を終結し、討論を行い、起立採決の結果、第46号議案は、起立多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決しました。以上、ご報告申し上げます。
 



★(平成10年6月定例会 審議  柴田安彦議員)

 ただいま議題となっております議案のうち、第46号議案、物品の購入について、反対の立場で討論を行います。

 本件は、情報ネットワークセンター展示標本である化石など、16種類、85点を 1億 7,745万円で購入しようとするものです。私ども日本共産党蒲郡市議団は、もともと情報ネットワークセンターの建設には反対をしてきました。それは、今蒲郡市が行うべき施策としてふさわしいものではないと考えるからであります。福祉施策や市民生活に身近な施策を優先して行わなければならない状況下で、私はこの情報ネットワークセンターを聖域化してきたことを厳しく批判してきました。財政的にも厳しい中で、大きな借金をし、多額の費用を投じてまで推し進めようとすることには、賛成できません。したがって、今回の化石等の購入についても賛成できないという立場を表明いたします。

 理由の2点目は、その価格の問題です。市は、確かに税関を通過して、国内に持ち込まれたものであるという証明として、通関証明書類を業者から得ています。総務委員会にもその写しが提出されましたが、多くの疑問があります。まず、価格の問題です。通関証明書に記載された申告額と市の購入額の間には大きな開きがあります。もちろん業者のもうけや輸入後の諸経費も考えなければなりませんから、その税関への申告価格で購入せよというつもりはありません。しかし、
珪化木では、通関証明の申告価格が 216万円余りとなっていますが、市の購入価格は 4,456万円、実に 20.58倍にもなっています。同様に縞状鉄鉱層では、21万円余りが 259万円と 12.13倍。イスア礫岩では60万円余りが 644万円と 10.63倍になっています。古代クジラの化石でも 1,454万円余りが 5,395万円と3.71倍です。

 また、輸入者の問題もあります。
珪化木と古代クジラの輸入者は大学の名前でありました。更に珪化木については、シッパーネームとして、同大学の教授名が記載されていました。シッパーの和訳は荷主、荷送り人ですから、荷送り人と輸入者が同大学ということになります。そして、この教授が標本評価委員長を務めていることも明らかです。私は、輸入に携わってこの価格を承知しているはずの教授が、蒲郡では、その20倍の価格を妥当だということは理解できません。同じ資料が評価委員会にも提出されているわけですから、問題にならなかったのか、市が購入に際して、予定価格を決める時に参考にしなかったのかと正しました。市の答えは評価委員会では問題にならず、予定価格には、参考にしなかったというものでありました。

 また、隕石の輸入証明書には3sと表示がありました。実際、市の購入したものは、2種類で5.05sです。品名もコレクションズアンドコレクターピーシーズとあるだけで、隕石とは書いてないものですか、輸入証明書が間違っている可能性があります。

 しかし、市はこの点でも間違いはないと言うのみでありました。結局、市は標本評価委員会が問題なしとしたから、それを信じようとの根拠しか示していないことになります。こうしたことから、私は、もう少し立ち入った調査をしなければ、判断できないと考え、継続審査の動議を提出しました。残念ながら、他の委員が同意せず、動議は否決されました。結局、私の疑問は解決しておらず、価格の妥当性についても疑問が残されたままでありますので、このまま議案を了承するわけにはまいりません。

 更に、1社随意契約の問題についても触れておきます。こうした物品が随意契約により、契約されることは十分考えられます。しかし、私が疑問に思うのは、これだけの種類と数の展示資料が1社から納入されることです。本当に情報センターのコンセプトが先にあって、それにあわせて展示品が選択されたのであれば、それを持っている方から、それぞれ入手されることになり、当然納入者は複数になることが考えられます。しかし、今回の展示品はすべてキューバスからの購入です。今回明らかになった、通関証明書によっても蒲郡市のために輸入されたものばかりではなく、以前からキューバスが所有していたものが多数あります。言いかえれば、企画段階でキューバスが中心になったこともあり、キューバスが調達できる展示品の範囲で企画が決められたきらいがあります。そういう点でも、今回の施策の進め方には疑問があります。以上理由を述べ、反対の討論といたします。
             



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★(平成9年12月定例会 水野孝久議員)

 次に、2、仮称・海洋情報センター購入化石について伺います。12月5日、市は標本評価委員会を設置され、翌6日新聞報道をされました。やや遅きに失した感もありますが、まずは素晴らしいことであります。私は9月議会にこのことを申し上げましたから、大変興味を持っておりました。少々不思議に思ったのでありますが、その委員のメンバーに、標本について鑑定書を出された先生が2名、名を連ねておられることであります。9月12日、総務委員会において、足立次長の言葉だったと思いますが、これらの先生方にも加わっていただくとの発言があったような記憶ですから、そうなさったのかもしれませんが、実際問題として、自分がよいものと鑑定した本人が、そのものを評価する立場に立った時、悪く言うはずはありません。全く第三者による評価委員でなければ意味がないと思いますが、いかがでしょうか。任期1年、その後もやっていただくとのことでありますが、評価委員の方々は開館まで、またその後も品質、価格等の入ったものに対して、最終の責任を持つわけですから、大変であります。

 先生方4人のうち、2人が鑑定員であり、市からの3人は、大変失礼ながら化石の評価については素人のはずでありますから、全くの御用委員会だと私に言ってきた人もあります。また、3人のうちの1人が抜けられたということも、何か理由があったのでしょうか。いずれにいたしましても、このたびの委員の先生方の選考基準は、何を基になされたのか。学校による推せんなのか、個人か伺っておきます。

 次に、本年度購入された3点のうち、澄江分について伺います。あとの2点は既に同定作業、または映像化について進められているようですが、澄江分については、いまだに動いていないようであります。10月3日に内覧会を行いながら、2か月たっても動きがないということは、何か不都合ができたのでしょうか。10月20日、代金もかなり無理を言って、会計課に支払いを促されたやに聞いていますが、それなのに動かないのは不思議であります。英文で書かれた書類もおかしいと指摘をしておきましたが、本当に大丈夫か、再度伺います。これは、規制前に出荷されたもので、アメリカ経由であるから問題はないとも聞いておりますが、もし、これを世界に情報発信するようになれば、どんな問題になるやもしれません。ただ、恥をかくだけならまだしも、国際問題になれば大変だと、再度伺っておきます。11月25日に、週刊プレイボーイ雑誌に化石盗掘、密輸当たり前なる記事がありました。本当に大丈夫でしょうか。

 次に、先にいただいた総務委員会資料、bUオーストラリア文化財輸出許可証 162Aというのがありました。この許可証のあて先は、どこあてのものか。数量に違いがあるので、伺っておきます。

 また、来年購入予定になっておる
珪化木についても伺っておきます。かなり大型のもので、値段も 4,900万円と大変高価であります。私の聞くところによれば、山梨県に4社程の業者があり、在庫も大量にあり、1t幾ら、つまり貫代でもというようなお話も聞いております。これは市の職員の中に、視察中に僕も見てきたよという人がおりましたから、間違いないと思います。評価委員の方々が、どのように評価されるのか、大変興味のあるところであります。もう一度、1社に限らず、数社に問い合わせる必要もあろうかと思います。一つ、評価委員委嘱の選考基準。澄江分はなぜ動かないのか。オーストラリアの許可証はだれあてのものか。今一度、価格、価値等の妥当かどうか。買った物もこれからの物も含めて伺っておきます。以上4点につき、明快なお答えをお願いいたします。これにて、壇上の質問を終わります。もしあれば、自席にて伺います。



★(平成9年12月定例会 鈴木克昌市長)

 それでは、私からもご答弁をさせていただきます。仮称・海洋情報センターの展示化石につきましては、10年度におきまして、古代クジラ、珪化木、いん石等の実物標本を購入する予定でございます。10年度購入分につきましては、先程、議員もご指摘のように、標本評価委員会を開催し、審議していただき、購入する予定でありまして、去る12月5日、第1回標本評価委員会を市役所において開催をされたところであります。

 本評価委員会は、委員長の地球惑星科学の専門家である東京工業大学の丸山茂徳教授、副委員長の地質学古生物学の専門家である京都大学総合博物館の大野照文教授、地球史学専門家である京都大学理学部附属地球熱学研究施設の巽 好幸教授、古生物学微化石の専門家である東京大学大学院磯崎行雄助教授、地元有識者として竹内 健市議会副議長、小林康宏市議会総務委員会委員長、大竹和子教育委員会委員長の総勢7名の委員の皆さんにより構成されております。先日開催をいたしました。このことは、ご指摘のとおりであります。

 その中で、本センターは、学術的なデータに基づいた双方向の参加型コンピュータ映像、及び希少かつ貴重で触ることの可能な実物標本により、生命の海というテーマを展開していく画期的な施設であり、日本にない世界にない21世紀にふさわしい施設になるであろう。自然史系の博物館の連携がない。ネットワークを張れば連携できるけれども、中心施設がない。そういった現在の中で海洋情報センターに非常に大きな期待をいたしておる。

 それから、
収集予定の実物標本のレベルは、非産出国では世界最高であると思う。生命の海のストーリーがあって、標本をはめ込んでいくことは素晴らしいことであり、これだけの標本がそろうことはすごいことであるという発言を、委員の皆さん方からいただいたという報告を受けております。情報提供、情報発信に対して、責任を持つという意味からも、学術的価値のある実物標本の収集が必要であるという考え方に、間違いはなかったというふうに考えております。

 なお、標本評価委員の先生方から、完成後も運営にかかわっていただける旨のお言葉もいただいており、海のまち蒲郡にふさわしい素晴らしい施設になるものと確信をいたしております。また今後、更に、その方向に向かって努力をさせていただきたいというふうに思っております。


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★(平成9年9月定例会 議案提案 岩田範男ふれあい情報課長)

 第60号議案、物品の購入について、ご説明申し上げます。本案は、(仮称)蒲郡海洋情報センターの科学館部分に展示いたします標本を購入するものでございます。(仮称)蒲郡海洋情報センターは海をテーマに、海と海を起源にもつ生命に対する新たな好奇心を育み、人類の責任と可能性を学ぶとともに、来たるネットワーク社会を先取りした文化基盤を形成することを目的として整備するものでございまして、従来の博物館、科学館の展示手法にない展示物と映像の組み合わせによって演出を施すことにより、地球の誕生から生命誕生の歴史を探るという海洋情報センターのコンセプトである生命の海の基本テーマがかもし出されます。

 購入する展示標本は、基本テーマを展開するためには必要不可欠なもので、本年度と来年度の2か年度で購入を予定しておりますが、このうち、本年度では、今から約6億年から5億年前のエディアカラ動物群化石、澄江動物群化石、バージェス頁岩動物群化石の3つの動物群化石の購入をするものでございます。購入数量はエディアカラ動物群化石4点、澄江動物群化石 199点、バージェス頁岩動物群化石81点で、購入金額は 7,000万円でございます。購入先は、東京都渋谷区神山町30番2号、株式会社キューバスで、契約方法は随意契約でございます。

 次に、お手元に配布させていただきました第60号議案資料をご覧ください。購入物品の概要でございますが、エディアカラ動物群化石は地質年代の原生代末期、ベンド紀の化石動物群集の一部で、南オーストラリアのエディアカラ丘陵から得られたもので、4点で 1,600万円でございます。澄江動物群化石は古生代カンブリア紀前期の化石動物群集の一部で中国雲南省の澄江で得られたもので、 199点で 2,700万円でございます。バージェス頁岩動物群化石は、古生代カンブリア紀中期の化石動物群集の一部でカナダブリティッシュコロンビア州のロッキー山脈中のバージェス頁岩の中から得られたもので、81点で 2,700万円、総額は 284点で 7,000万円でございます。納入期限は、平成9年9月30日でございます。なお、購入先は株式会社キューバスの1社見積もりによる随意契約により購入するものでございますが、これは購入する標本が学術的価値の高いもので、かつ一般に流通していないため、海外諸国の研究機関等の同意や協力が不可欠な要素となっていることを考慮し、そのようなノウハウを有している業者から購入する関係上、随意契約とするものでございます。以上で説明を終わります。よろしくご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。


★(平成9年9月定例会 委員会結果説明 小林康宏議員)

 ただいま議題となりました第52号議案及び第60号議案の2件については、去る9日の本会議において、総務常任委員会に審査を付託されましたので、本委員会における審査の経過及び結果についてご報告申し上げます。

 委員会は、12日、午前10時から、第1委員会室において開催し、慎重に審査をいたしました。

 以下、主な質疑と答弁の概要について申し上げます。



 次に、
第60号議案、物品の購入について、仮称・蒲郡海洋情報センター展示標本をご報告申し上げます。

問 業者選定については、物品納入等業者指名審査会を行ったとのことだが、審査会の構成と開催はいつか。
答 市物品納入等指名業者選定要綱が定めてあり、審査会は、助役が会長で、収入役、企画部長等9人の部長及び会計課長で構成されています。この件の審査会は、平成9年7月28日に行いました。

問 購入先を1社見積りで、株式会社キューバスとした理由は何か。
答 仮称・蒲郡海洋情報センターの科学館部分は、「生命の海」をテーマに、映像と実物標本を組み合わせ、他に類のない展示方法を展開します。
 
株式会社キューバスは、同センターの施設整備基本構想等を取りまとめた新世代高度情報化計画委員会等の運営に携わり、化石等の学術的価値を高めるため、大学との人的ネットワークが豊富で、化石の納入にも実績ある会社ということで選定しました。

問 購入金額の決定はどのようにして定めたのか。

答 購入金額は、化石等が掘られ、納入されるまでの経費と需要と供給のバランスの結果です。

問 今後の化石等の購入も株式会社キューバスからとし、再考はしないのか。
答 株式会社キューバスの能力、実績等から考え、平成10年度も同社からの購入という考えを持っています。なお、購入する化石等への信頼性を高めるため、化石等を評価する委員会を本年度中に設け、検討してまいります。

問 最近になって、なぜ急に博物館学芸員をこのプロジェクトに参加させたのか。
 また、アメリカまで証明を取りに行ったのはなぜか。

答 化石等の部門については、私たちは素人であり、ノウハウを持っていません。先進地の博物館等を調査した結果、化石等を購入する場合、学芸員を介して調査・確認の必要があるとのことで、現在外国にある化石について、納められた時の検収のためにも必要と考え、アメリカに行かせました。

問 購入する化石の出所証明等は確かなものか。
答 エディアカラ動物群化石は、公的なオーストラリア文化財輸出許可証があり、間違いありません。
 澄江動物群化石は、桂林地質学院の採掘場所の品質保証がされており、中国から香港経由でアメリカに入った税関の公的証明があります。
 また、バージェス頁岩動物群化石は、1950年代又は、1960年の採掘コレクション資料で、公的機関の証明が難しいものですが、カナダが持ち出し禁制を引く前のものであり、また、ストーンカンパニーから株式会社キューバスに宛てたドキュメントもあり、現段階では大丈夫との確信を得ています。

問 化石をなぜ早く購入するのか。
 また、購入後に行う作業の行程と経費はどうか。

答 海洋情報センターは、映像と実物標本を組み合わせた他に類のない新しい手法で展開します。化石の学術的価値を高めるため、学者による同定作業、コンピュータ・グラフィックス化する作業などが必要なため、早く購入するものです。
 また、開館時に必要なコンピュータ・グラフィックス制作のための同定作業の経費は、コンピュータ・グラフィックス制作予算の中で対処します。

問 本会議の一般質問で、株式会社キューバスが、商法、刑法に違反する事実があるとの発言があったが、どうか。
答 本会議でのご指摘があり、重大に受け止め、株式会社キューバスに事実関係の確認をした結果、私どもとしては、商法、刑法違反には該当しないとの結論です。

問 契約に、個人保証契約をつけるべきではないか。
答 契約書の中に、かし担保の条項を入れる予定であり、株式会社キューバスから購入する化石は、展示できる旨の確約書ももらっています。
 個人保証契約については、最初から協議していませんので、事情を相手方に伝えます。

問 購入する化石の鑑定書を書いた際に、大学の先生は実物を見ているのか。
答 エディアカラ動物群化石とバージェス頁岩動物群化石はデータリストと市学芸員が撮影した写真により、澄江動物群化石は、データリストと業者が撮影した写真により判断し、鑑定していただきました。

問 化石の同定作業は、どこの研究室が行うのか。また、経費はどれくらいか。
答 現在要請中ですが、確実な大学は東京工業大学です。
 同定作業にかける経費は、コンピュータ・グラフィックスにかける費用の中で行い、同定作業だけの経費は確定していません。

問 化石が納品された場合、専門家による鑑定を行うのか。
答 市学芸員が、納品された化石と自分で撮影した写真を照合し、検収を行います。現段階では、納品された化石を鑑定する必要は感じていません。

 以上、質疑の後、討論なく、採決の結果、第60号議案は、全員一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決しました。以上、ご報告申し上げます。



★(平成9年9月定例会 討論 水野孝久議員)

 ただいま議題になっております第60号議案、物品の購入について、仮称・蒲郡海洋情報センター展示標本につき、委員長報告と反対の立場で討論をいたします。少々時間を頂だいしたいと思います。

 このたびの化石について、東京工業大学、名古屋大学、京都大学の教授により、鑑定書が出されております。ご案内のとおり、一部実物がアメリカにあり、現物を見ずに鑑定されたことは学芸員の報告で明らかであります。私は、鑑定書なるものは、現物を見て、鑑定すべきものと思っておりますので、大変疑問を感じました。そこで、東京工業大学学長 木村 孟先生、名古屋大学総長 加藤延夫先生、京都大学総長 井村裕夫先生に、それぞれ書面をもってお尋ねをいたしました。どなたも大変お忙しい立場にあるにもかかわらず、秘書の方を通じて、懇切丁寧にご回答を頂だいいたしました。3校を総合して言いますと、大学として発行したものではなく、各教授の責任において個人的に出されたものであるということであります。そこで、直接お伺いすべきと思い、一番先に鑑定をされた東京工業大学の磯崎先生に伺ったところ、先生は、たまたまフランス、チェコにお出かけになり、昨23日にお帰りなったはずであります。よって、お話を聞くことは残念ながらできませんでした。

 さて、私は、昨24日、東海化石の会のご紹介を受け、
名古屋大学の小澤先生にお目にかかってまいりました。先生は、当地方における化石に関して最高の権威者である方のようであります。色々なことが分かってきましたので、順次述べたいと思います。

 先生いわく、3人の先生方は、化石の方の専門家ではないとのことでありました。当局は、専門家でない方々の鑑定書を提出されたわけであります。素人の我々は、大学のレーターヘッド付の用紙と、教授のサインでうっかり信じてしまうところでありました。当局の姿勢は、全くもって疑わざるを得ません。また、先生は、伊藤社長もご存じのようで、本を書き、著作業の方と言っておられました。これら鑑定については、このたびの場合、蒲郡市長または教育長が、それぞれの大学の学長あてに鑑定を正式に依頼して、学長がそれを受け、担当の先生方に回すのが常とのことであります。物を見ずに鑑定することはないとのことでありました。

 それから、この種の建物、博物館等を建設する場合のあり方も、皆様、十分ご承知でありましょうが、懇切丁寧に説明がありましたので、ここで申し述べておきます。各地方公共団体は、まず基本構想委員会なるものを設立して、基本構想、コンセプト等をじっくり練る。これは立派な書面になるそうであります。次に、有識者による懇話会を作り、十分論議を尽くし、色々修正を加えて、最終構想なるものをつくる。これはもっと分厚い印刷物になるそうであります。実現のために情報を方々の会社に流して依頼をすると。それを数社のコンペにかける。構想とかけ離れていないか、値段等も十分検討して、市が決定する。一方、標本購入委員会を作り、どのようなものを入れたいか、種々検討する。方々の会社にやはり情報を流して納期、値段等を検討させる。そののち、委員会で決定する。更に、全く第三者による鑑定評価委員会を開いて、品物に間違いがないか、予算はよいか、色々検討してもらい、この鑑定評価委員会は最終までの責任を持つと。それで業者に購入計画を出して契約をするが、当然、保険料、倉敷料等は話し合いの後、納入をさせる。プランニングより基本構想に忠実であり、現実味あるものとして、教育委員会が決定し、議会の承認を得る。以上のような流れで、国の補助等を受けての作業は大変なものである、と申されました。

 また、これらの委員になるのにも、国家公務員として、県立の場合は、知事、市長、教育長より学長、学部長に公式に依頼されて、辞令によってなるものであり、それがないとできないとのことでありました。このような正常なプロセスを通さないやり方とその内容についても、データ、標本に関する採集者、採集地等は当然、必要条件であり、それがないと研究にも今後使えないし、また誰も見に来なくなるだろうとはっきり申されました。蒲郡のファンタジー館にも立派な貝があるが、素人が標本とラベルを別々にしてしまったため、せっかくの学術的価値を失ってしまったと、例を挙げて説明をしていただきました。

 6月13日号の展示物資料を見られて、ここにあるバージェスの分については、見た記憶がある。名古屋科学館にあるものだとおっしゃられました。
来年分になっているストロマトライトは、神奈川県博の余りではないかとも言われました。この中には神奈川県博を視察された方々がありますので、ご承知かと思いますが、壁に張られてあるそうであります。これも視察をされていますが、茨城博物館では物を没収された上に、違約金まで払ったとのことであります。これも十分ご承知でありました。そのために、茨城博物館はブラックリストに載っているとまで付け加えております。蒲郡でも同じようなことが起きなければよいがと心配をしております。既に、一度務めを果たした物や、余り物を高い値で売るのはいかがなものか。公共機関が買うべきでないと言われました。オンブズマンにでも指摘されれば、大変であり、汚職とか、場合によっては首につながる恐れは十分にあると申されました。神奈川県にも影響が及ぶのではないかと心配をされておりました。このたびのことは、あまりにも常軌を逸していると。私も先生も納税者の1人として、よくないことだと2度繰り返されて、むしろ私の感じだけでありますが、憤りすら感じられたものでありました。

 ついでに、レプリカではどうかということを伺ってまいりましたところ、それはそれで結構意味があるとのことですが、これも専門家の判定が絶対に必要とのことでありました。ちょっとした気泡、泡等があってもだめで、素人では全く判別がつかないそうであります。価格についても伺いましたが、そんなに高いものではないよ、と笑っておられ、はっきり申されませんでした。素人の私が一生懸命聞いたのですが、先生の意のあるところが十分くみ取れたかどうか、間違っていないか、じくじたるところですが、帰りがけにいつでもいらっしゃいと、または要請があれば、出かけてもよいとのお話がありました。

 次に、中国澄江分について。これについては、我が学芸員と職員がアメリカまで調査に行ったことは既にご案内のとおりですが、色々問題があるようであります。まず、この入手経路ですが、今、委員長のお話にもありましたが、香港を通じてアメリカに渡ったものであります。返還前の香港経由ですので、中国より香港への輸出証明が当然必要になりますが、これは学芸員がアメリカのバイヤーに要求したそうですが、ないとのことでした。桂林の教授の証明みたいなもので香港へ出たと言っていますが、関係各位とあるだけで相手先が明記されたものでもなく、許可証ではないと思います。一般的に、あのような書類は、中国語で書かれ、英語で書かれることはないとのことであります。許可証がないということは、密輸かがん作ではないかという人さえありました。国際問題に発展しなければよいがと、これまた心配であります。中国大使館にお尋ねしたところ、中国文物局、日本の文部省にあたるそうですが、も紹介をされました。中国では、原則的に化石は外に出さない、輸出禁止になっているということを付け加えます。

 相手先について、今さら申し上げることでもないですが、山本議員が決算委員会の席上申されたとおり、創業以来の赤字会社であるとのことでありました。トラブル発生になれば、引き受け困難は目に見えています。伊藤社長の個人保証は要求されることが妥当であると思います。

 また、急いでいることも疑問であります。ソフトについて急ぐとのことですが、名大の先生に聞きましたら、長野県のある会社が既にもう持っておると。組み変えるだけで簡単にできるのではないかとのことであります。それに、引き取って置き場にも困ってしまうと思います。市長室にでも保管するつもりですか。もし、営業倉庫にでも預けるとなると、先に申したとおり、保険料だとか、倉敷料もばかになりません。また検収後すぐお金を払う金利計算をしても、 7,000万円を年2%、11年の夏のオープンまでを、少なく見積もっても 200万円を超すはずであります。小規模工事が二つも、三つもできる計算であります。自分の金で、こんな買い物をするでしょうか。いい加減に目を覚ましてほしいものであります。以上の理由により、反対討論といたします。よろしくご賛同のほど、お願いいたします。


★(平成9年9月定例会 討論 藤田勝司議員)


 ただいま議題となっております議題のうち、第60号議案、物品の購入について、仮称・蒲郡海洋情報センター展示標本に、委員長報告に賛成の立場で討論を行います。この物品購入は、仮称・蒲郡海洋情報センターの整備を進める中で、生命と海をテーマに整備される科学館部分で、来館者等に情報提供されるコンピュータ・グラフィックスを制作するのに必要な基礎データ及び学術的根拠として、化石標本の購入を行うものです。価格については、一般に流通しているものとは異なり、貴重で珍しいものであり、掘り出してから物にするまでの費用と需要と供給のバランスの中で決まるものであること、また、品質についても、大学の先生方の鑑定書から資料としての学術的価値の高さも証明されており、妥当であると思います。それぞれの化石について、証明書等も確認されており、採掘禁止区域以外から採掘されており、正規のルートを経て入手されたものであると判断できます。

 購入先についても、これまでのこの事業へのかかわり並びに他施設等での実績及び
化石の特殊性を考えると、今回の随意契約は妥当であると思われます。以上、賛成の理由を述べ、討論といたします。よろしくご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。


★(平成9年9月定例会 討論 浜千代進議員)

 私は、仮称・蒲郡海洋情報センターの施設建設に関しては賛成をしてまいっておりますが、ただいま議題となっております総務委員長の報告のうち、第60号議案、物品の購入について、総務委員会委員長の報告に反対を表明をいたします。

 海洋情報センター展示標本化石については、私なりに資料の収集と調査研究を、様々な角度から検討を加えてまいりましたし、当局からも説明を聞いております。
先に水野議員からも幾つかの指摘がございましたが、私も同様に、この展示物品の購入会社、株式会社キューバスとの随意契約に至った点に大きな疑問が残ります。この会社の持っているノウハウや社長の対外的人脈は認められるにしても、化石に関しては全く専門外の分野となっていることが事実であります。したがって、随意契約とした点については、大きな疑問が残りますし、随意契約とする根拠が見当たりません。

 蒲郡市に提出をされております平成8年2月19日付、当会社の物品納入等入札参加資格審査申請書に記載してございます指名を希望する種目を、詳細に記入することとなっておりますし、このことが公共団体に物を納入する会社にとっては、一番大切な営業目的の事項になるわけですが、その第一順位の中に、まず営業内容としては、業務委託、システム開発、映画作成。2つ目に、学校教材、教材ビデオテープ。第3にデザイン、会場構成、各種デザイン、演出進行、イベント企画と記載されておるだけであります。登記簿謄本をとってまいりますと、この業務目的の部分の中には、1として、博物館・美術館・博覧会イベントの企画制作。2として、科学教育、生涯教育用ソフト及び器材の企画開発。3として、広告代理。4として、教育用、広報宣伝用映画ビデオテープ・スライド及び印刷物の企画制作。5として、前各号に付帯する一切の事業というふうに規定づけられております。

 化石の取扱業務は一切営業活動の中には含まれておりません。海洋情報センターの内容が化石展示を組み合わせたものとなったために、この会社は都合が悪いというふうに判断されたのではないかと推察されるのは、次のことであります。平成8年10月21日付に定款変更の登記がされてございます。この業務目的の中に、先程、私が言いましたところに7項目を追加されております。追加された業務内容を登記簿謄本で見てみますと、まず、5番目として新たに、各種コンピュータ・システムの設計並びに販売。6として、各種コンピュータ・ソフトウエアの企画開発、製造並びに販売。7として、施設情報システムの設計。8、ここが問題ですが、自治体、団体、企業の情報化推進に対するコンサルタント業務。9、各種版権の管理。説明でもございました、当局から。10として、コンピュータ映像の企画制作並びに販売。11、地質環境の調査並びに資料収集というのが加えられております。ただし、残念ながら、化石に関しては、一切載っておりませんし、この会社の人材、あるいは職員、従業員等々を見てみましても、全くこれらしい人が存在しておりません。資料の収集も、先程の討論者からもありましたように、法人組織としての人材確保に乏しく、法人格を取得した株式会社としてはあまりにも不思議な会社であり、信用しがたい部分が多く見受けられます。定款変更は何を意図したのか、疑問が残ります。

 更に、総務委員会の審査参考資料がございます。鑑定書の写しの中に、右肩上に資料1、2とありますが、私は1、2の問題を調べてまいりましたが、この中に磯崎さんの記載の部分がございます。鑑定書に。この中段のところの括弧書きに、「カンブリア紀の生物大爆発事件」との部分がございます。これは何を意味するのか、全く分かりません。学術的な定説はこういうことでないというふうになっております。「バージェス化石動物群集は、5億4000万年前頃に突如出現し」との記載もあります。「カンブリア紀の生物大爆発と呼ばれる」、これは前と同じ記述でありますが、非常に誤りが多い。学説では、カンブリア紀の爆発は形の大爆発が定説となっているというふうに言われております。したがって、生物の大爆発ではない。化石群集の産地のことが、ここに記述がございます。その中に「カナダ、グリーンランドおよび中国の3地点が知られるのみである」というふうに、限定をされて記載をされておりますけれども、カンブリア紀のものは、世界20か所ほどから見つかっていると言われておるのが定説であります。鑑定結果についても、幾つかの疑問点が見受けられますし、専門家として信頼性に欠ける部分が多くあるために、信用できないことでございます。

 私は、電飾看板の二の舞にならないためにも、今回の海洋情報センターというのは、市長の公約にもございますように、まず一流の設備には、一流の内容にしてほしい。21世紀にふさわしい最新のコンピュータ機器の導入によって、一流の展示物、最先端の電子機器を備えた、最もすぐれた、市民が最も広く日本の皆さん方に誇り得る施設にしてもらいたい。こういう内容を望んできたわけでありますけれども、残念で仕方がありません。したがって、私ども議会は決断と勇気を持って、市長に反省を促し、施設の展示内容については、再考を要することを心から念じまして、反対討論を終わります。


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