化石資料(060225)

 化石裁判は今年1月住民グループの敗訴で確定したことは以前(060128)に報告しました。

 より良い情報ネットワークセンターを考えるとき、避けて通れないのは、化石の信憑性です。下記に平成15年3月定例会での柴田安彦議員の一般質問を掲載します。2月28日から始まる平成18年3月定例会一般質問発言通告書によれば柴田議員は化石について取り上げられないようですが、是非質問していただきたい。裁判の終わったこの時期にこそ、しっかり市からのうそのない回答を得ることが重要です。


 珪化木については、柴田議員がうそを言っているのか、市がうそを隠しているのか。市民の皆さん、自身の目で現物を確認して下さい。これが約4500万円もするとは何か胡散臭く思います。




参考:明日への思い:情報センターの存廃(060128)
              化石裁判(050807) 

                     

★(平成15年3月定例会 柴田安彦議員 1回目質問)

大きな3点目として、生命の海科学館の資料について伺います。
 私は、先日、神奈川県にある生命の星・地球博物館を調査のために訪問しました。
神奈川県博物館の展示は、資料のストロマトライトや縞状鉄鋼層などで、壁を構成するなど、大変大がかりなものでありました。ただし、高い部分についてはレプリカを使っておりました。

 最初に、
ストロマトライトについて伺います。ストロマトライトは光合成により酸素をつくり出したバクテリアによってつくられた岩と言われています。議長の許可をいただいておりますので、ここにその写真を示します。
 
これがその写真であります。壁とは別にその断面を見えるために展示されたストロマトライトが右の写真であります。左の写真は、蒲郡市の生命の海科学館のストロマトライトであります。この2つをよく比較してください。資料の外形や、断面の模様、大きさは極めて似ています。ただし、左右対象であります。これは、もともと1つであった資料を切って、2つに分けたものであると考えるのが妥当であります。両館のストロマトライトを少し俯瞰した位置から撮った写真をつないだものを示します。

 これであります。撮影の角度が若干異なるのと、切断のときの切りしろがあるため、このような写真となりましたが、もともと一体であったことは容易にわかると思います。向かって左側が蒲郡の資料であります。右側が神奈川の資料であります。私はそれぞれの寸法を測り、断面の様子なども比較しましたが、2つの資料が一体のものであったことを確信いたしました。蒲郡の資料が神奈川の資料から切り取られたものであることをお認めいただけるでしょうか。市の見解を求めておきたいと思います。

 輸入の経緯の確認をしようと思い、購入当時、市が入手していた輸入に関する資料の開示を求めましたが、
市は裁判係争中につき、見せられないと拒否しました。住民訴訟が行われていることがどうして議会の調査を拒む理由になるのか、全く理解できません。この点は強く批判をしておきます。



 次に、
縞状鉄鋼層についてであります。神奈川県の展示は、これも大量の資料を使って壁を形成していました。壁の一部が切断されて、断面の展示がされていました。切り取られた部分もあわせて展示してあるため、蒲郡の資料と断面が一致することはありませんでしたが、断面や外観の様子は蒲郡市の縞状鉄鋼層と極めてよく似ておりました。総務委員会に提出された輸入時の資料によれば、蒲郡市に納入された縞状鉄鋼層の輸入者欄には、神奈川県小田原市西佐川1の1の54、ミュージアムコンストラクションセクションとなっていました。つまり、博物館建設部局とでも訳せばいいのでしょうか。さらに、この地番に何があったかを調査したところ、現地は神奈川県の流域下水道処理場の予定であったことが判明しました。つまり、神奈川県の博物館をつくるために、小田原にある県の用地にコンテナを運び込んだと想像されます。調査を進める中で、当時の学芸員が、神奈川県の学芸員がその場所に運び込まれた資料を確認していることもわかりました。つまり蒲郡市の購入した縞状鉄鋼層も神奈川県が収集した資料と一体のものである可能性が極めて高いということであります。

 神奈川の展示は、大きな壁を構成していますが、輸入されたのは、コンテナ5個とされており、多くの断片が残ると考えられます。その一部が蒲郡市に納入されたと思われます。ただし、神奈川の資料では、コンテナ4個となっており、通関書類が別のものと間違っている可能性もあります。市が購入した縞状鉄鋼層が神奈川県が収集した資料と一体のものであることを市は承知していたのではありませんか。確認をしておきたいと思います。

 蒲郡市は、マスコミが神奈川の残り物を買ったと報じたことに対し、猛烈に反発しました。しかし、蒲郡市の資料が私の述べたとおりであれば、マスコミの評価は必ずしも外れていないと思うのですが、いかがでしょうか。



 次に、
珪化木について伺います。神奈川県の博物館にも珪化木が展示されていました。蒲郡の購入価格について評価委員会は神奈川県の資料を参考にしています。その資料では珪化木の直径が65から80pとされています。しかし私が現地で確認をしたところ、90p以上の珪化木がありました。このことは蒲郡の資料を相対的に高くする効果があります。きちんとした確認がされたのかどうか、大変疑問であります。どういう確認をしてきたのか、改めて伺っておきたいと思います。

 
市は、購入した資料について、収集の経緯がはっきりしているから価格が高いのだという趣旨の発言を繰り返してきました。また、蒲郡市の珪化木は10mの長さがあって貴重であり、価値が高いと述べてきました。それほど珍しくて貴重な珪化木であるなら、発掘された状態がどうであったか、写真くらいは残っていそうなものです。しかし、私はそうした写真を見たことがありません。私は改めて10個に分かれた珪化木の各断面を見てみました。確かにもともと一体の珪化木であったことをうかがわせる断面もありました。しかし、10個のピースがすべて1本の木であったというには、余りにも断面が食い違っている部分があります。ここに北側から数えて7個目から9個目の写真を示します。



 一番左が7個目のピース、8個目、9個目のピースであります。一体の木であったというなら、通常幹の太さは先端に行くにしたがって、細くなるものです。断面の違いといい、外形の様子の違いといい、太さの違いといい、私にはどう見ても一体のものだとは思えません。一番北側の3個についても一体であったことを疑わせる断面であります。市の購入した珪化木が1本であったことはどのようにして確認されたのでしょうか。私は、担当者にこのことを伝え、よく断面などを確認しておくように伺っておきましたが、どういう認識かこの際伺っておきたいと思います。

 こうした事実は、市の購入価格の妥当性を揺るがしかねないものであります。改めて入手の経緯など、再調査を求めるものですが、対応を伺っておきます。
 以上で、壇上での質問を終わります。


   

★(平成15年3月定例会 栗田一衛企画部長)

 柴田議員のご質問のうち、生命の海科学館の資料についてお答えいたします。
 
生命の海科学館の展示標本であります化石の購入に関する住民訴訟は、平成14年7月10日に一審判決が下されました。しかし、被告側が控訴したため、事件は引き続き控訴審において審議されていますことはご案内の通りであります。展示標本は、この控訴審の審議の対象物であります。したがいまして、この件に関する答弁は控えさせていただきます。ご理解をお願いいたします。

   

★(平成15年3月定例会 柴田安彦議員 2回目質問)

それから3つ目、生命の海科学館の資料について。控訴中につき、審議の対象物になっているので答弁できない。審議の対象であろうがなかろうが、この写真見て、くっついていたと思うんだというふうに認識しませんか。この外形を見てください。このライン、蒲郡の資料でいう右下のライン、神奈川の資料でいう左下のラインですね。頭の部分のこの3つの山、反対側のこのかぎ形になったライン、このかぎ形のラインですね。こんなもの、別のものを持ってきて、これだけ似たものを探し出す方が大変ですわ。どう考えたって1つのものを切って分けたもの。そういう認識になるでしょう。市長さんそう思うでしょう。小さなうなずきがありましたけれども。これがその2つを並べて大きさはもちろん合わせましたけれども、ここが切れ目で模様があるでしょう。いかにも1つの石だったという外観でしょう。このことをどう思うかと聞いているんです、私は。あなた方一体だと思えませんか。一体だったものだと。なんでこんなことをしつこく聞くかというと、
もし一体であったということになると、蒲郡の買った値段との関係が、非常に微妙になってくるんですよ、説明を聞いておると。

 例えば、ストロマトライトで言うと、もし神奈川に納品されたものと、もとは一体でしたら、当然蒲郡のものも一緒についてきたはずですよね。カナダで切って、右だけ神奈川に送ってきて、左側だけ後で蒲郡へ送ってきたというふうには考えられませんものね。そうすると、神奈川は90年ごろに、これは入ってきているはずなんです。だけれども、蒲郡のこの資料代として、97年にキューバスはストーンカンパニーにお金を送っているということなんです。7年もたってから代金支払いますか、それも部分的に。これおかしいと思うでしょう。

 この間、縞状鉄鋼層の話をしましたよね。縞状鉄鋼層も輸入されたのが90年の10月だと、お金を払ったのは98年だと言ってますよ、キューバスは。そんなわけない。全く合理的に考えられないですよね。この縞状鉄鋼層も私は一緒だというふうに思いました。だって、神奈川に送られてきて、神奈川の学芸員が神奈川の流域下水の予定地のところへ入ってきているのを確認しているわけですから。当然その一部ですよね、
蒲郡に入ってきたのは。値段の構成やこの根拠となっている話がみんな覆っていっちゃうんです。私ども議会に提出された資料についても間違っている可能性がいっぱいある。だから聞いているじゃないですか。なぜ裁判をやっておったら答えちゃいかんの。そこを述べてください、じゃあまず。裁判をやっていると議会の質問に対して答えられない。議会の本会議というのは調査権を持っているわけですよ。その調査権を行使しているのに、あなた方は拒否しているわけです。それなりの理由は述べていただきたい、合理的な。裁判をやっていたら答えんでもいいなんてどこにあります。自治法にそんなこと書いてありますか。

 
珪化木が1本ものではない。私はそう見ました。どうやって一本ものだというふうに市は確認をしたんですか。そのことを答えたって何も裁判なんかに影響しないでしょう。あなたは写真見ましたか、1本ものとして埋まっている写真を。大体その発掘するときというのは、半分頭を出させて現場写真撮りますよね、こういう形で埋まっておりましたと。だって埋まっている様子がわかっているから、値打ちがあるんだとさんざん言ってきたじゃないですか、あなたたちは。こういう化石なんかの。私は見てないんです。そのとにかく、もともと1本だったという写真を。改めてこの写真を提示します。
 ずうっと細くなってきて、ふっと太くなっているでしょう、これ。8個目と9個目の間です。中の断面をよく比較しました、私も。やっぱりつながらないですね。私の見た限りでは。1本ものでないとなれば、今まで1本ものだから高いんだということを言っていたんですから、ここも覆るわけですよね。どうやってこれが1本ものだったというふうに確認したのか、それぐらいは答えてもらってもいいじゃないですか。今でも1本ものだと、あなたは思っていますか。


 これだけ、私もいろいろ苦労して調査をしたわけですから、全部調査の中身を今発表しました。再調査をするつもりはありますか。これにも答弁してないですね。ここを明らかにしていただきたいと思います。
 お願いします。


   

★(平成15年3月定例会 栗田一衛企画部長)

 標本につきまして、大変いろいろな角度からいろいろな調査の結果を披瀝していただきました。が、私のお答えは壇上での答弁の域を出られないという状況でございます。ご理解をお願いいたします。



   

★(平成15年3月定例会 柴田安彦議員)

 理由。

   

★(平成15年3月定例会 栗田一衛企画部長)

 出られないという理由ですか。その中の1つとしましては、例えば先ほどお話がありました、ここでなぜ答えられないかということですが、私も法律家ではございませんので、詳しくはございませんが、ここで私が言ったことが証言として取り上げられ、ひょっとすると裁判に影響するかもしれないということがあるようでございます。そういうようなことを踏まえまして、壇上での答弁と同じというようにお答えさせていただきます。
 以上です。


   

★(平成15年3月定例会 柴田安彦議員 3回目質問)

生命の海科学館の資料について、控訴中につき答弁できない、その理由は、ここで言ったことが証言として取り上げられ影響されるかもしれない。真実ならいいじゃないですか。言ったことが真実で、それが裁判に正確に反映されるなら歓迎すべきことじゃないですか。正確な裁判ができるということですから。うそを言ってはいけないよ。だけれども、今のこの資料を見たらうそばっかりだ。「明るく元気なまち蒲郡」、こんなものを隠すような蒲郡の市の姿勢は決して明るくない。私は大いに市長が政治姿勢を改めて、掲げた3つの政策、私は内容的には、言葉の上では非常に好きです、この3つの柱は。本当の意味で実現するような市政運営に変えていただくことを心から望んで質問を終わります。



                     

■化石の価格 化石裁判資料より

品名 詳細 輸入申告価格 市の支払価格 差額 倍率
ストロマトライト カナダ産 ?万円 635万円 ?万円
縞状鉄鉱層 オーストラリア産 21万円 259万円 238万円 12.1
桂化木 アメリカ産 216万円 4,456万円 4,239万円 20.5


                     


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