◆議員報酬(050527)
市会議員報酬は議員自ら決めます。年間約800万円です。この報酬額は、人口規模を同じくする他市の報酬と比較して、決めているのでしょう。
問題なのは、決められた議員報酬を返上すると、公職選挙法違反になるということです。平成15年の名古屋市議会選挙の際、ある議員は
あらゆる議員特権の廃止
議員年金廃止、費用弁償廃止、政務調査費の全額透明化、議員報酬の削減
を、公約しました。費用弁償廃止を訴え、民主党を除名されました。他議員からは「パフォーマンスが好きなだけやろ」と言われたようです。
議員になるに当たって議員改革の志を持っていても、議会で承認されるまでの過半数の支持を得ることは大変なことです。
中日新聞(030703)
費用弁償拒否は違法?
市選管『寄付で公選法違反』
名古屋市から交通費名目などで支給される「費用弁償」は報酬の二重取りになるとして、受け取りを拒否した新人市議のりたけ勅仁さん(民主)に対し、「受け取りを拒否すれば違法になる」という指摘がある。しかし、いらないお金を受け取らないだけで、どうして「違法」となるのか。
市選管の見解は「寄付を禁じた公職選挙法違反」。1年以下の禁固または30万円以下の罰金の罰則規定もあり、理論上は刑事告発も想定される。
1998年に当時の自治省選挙部が作成した実例判例集も「市議が給与を返上したら、寄付に該当する。」としている。
市選管は先月、のりたけさんの受け取り拒否を受け、県選管を通じて総務省選管部に問い合わせ「判例集の「給与」を「費用弁償」に読み替えても、見解は同じ」と確認したという。
しかし、名古屋市民オンブズマンの新海聡弁護士は「現状では違法でない」との立場。のりたけさんが受け取らなくても、市側には費用弁償を支払う「債務」が残っており、何も利益が発生していないと解釈する。
公選法に触れる可能性が高まるのは、のりたけさんが「(費用弁償受け取りの)債権を放棄する」と明言した場合。市の債務がなくなり「利益」が発生するためだ。受け取り拒否という「行為」だけでは、市の債務は解消されないとみている。
(内田 康)
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