★(平成15年12月定例会 伴捷文議員)

手伝い

 私たちが小さいころ、子供のころは学校へ行く前に、部屋の掃除、掃き掃除をするとか、ぬれぞうきんでぞうきんがけをするとか、お母さんが朝ご飯をつくるのに、味噌汁の豆腐を買いに行くとか、八百屋さんへ買い物に行くとか、そういうようなことを手伝って、それで兄弟でその仕事を分担して学校へ出かけるというようなことが常だったように思われます。

 そして、学校から帰ってくると、おふろを沸かすとか、そのおふろも水道もない時代でございますので、井戸水をくんで、ふろを張って、それでまた、たき物でおふろを沸かすというようなことをしたものでございます。一般の家庭、お勤めの家庭、そんな風景がどこの家庭もであったように思われます。農繁期には、芋掘りを手伝うとか、麦踏みをする。田植えの忙しいときには田植えの手伝いをする。猫の手も借りたいほどという言葉もこの当時にはあったかと思います。漁師の家では網を繕ったり、地引き網を引いたり、工場のお宅では工場に入ったり、商店ではお店の手伝いをするということで、これらのお手伝いがその作業をすることによって親のしつけを受けると、また親と知らず知らずの間に話し合いの場を深めていくというようなことであったかと思いますが、現在は、家屋もきれいになり、食事も便利になり、買い物もスーパーでまとめ買いができる。家で手伝わせることもない。手伝わせるくらいなら勉強していてくれた方がいいという家庭ももちろんありますが、それでも少しぐらいは手伝わせたらどうかなというふうに私は思うわけでございます。

 家庭教育の実情におきましては、我が国よりも韓国の方がまだよいそうでございます。韓国は今も「長幼の序」の国であり、家庭も学校でも社会でも長幼の序を重んじていることと聞いております。目上の人を敬う、おじいちゃん、おばあちゃんを大切にする、お父さんやお母さんの言うことは聞く、先生のことはよく聞いて敬うというような、そういう風習がまだ韓国では残っているということでございますが、我が国においてはそういうことは色あせてしまい、長幼の序はどこへ行ってしまったかというような思いがするわけでございます。大変子供の扱いが難しい時代でございます。

                     


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