■できることからボランティア 白鴎大学教授 福岡政行 編著

 「このまま、何もせず終わりたくない。」 (大藤綾子)


私には分からなかった。なぜ、神戸に2万人ものボランティアが集まったのか。寝食も忘れ、ボランティア活動に従事するのか。彼らをそこまで突き動かすものは何か。確かに誰にでも「人を助けたい」という気持ちはある。しかし、本当にこれらは単に善意の表れなのだろうか。


 周囲につられ、淡路島の北淡町でボランティア活動をしていたある日、ボランティアの中年女性と話す機会があった。以前、病気が元で仕事をやめ、回復後は専業主婦であるという。彼女は言った。「このまま、何もせず終わりたくない。だから、ボランティアしとるんや」−−そうか。他人のためのボランティアは自分のためでもある。何の見返りも求めず誰かのために働く、自分が役立っている。『自分が存在する意義を確かめたい』これが、ボランティアを始めるきっかけの根本、活動の原動力ではないだろうか。
     

                     

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